Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

オリジナル・ラヴ「好運なツアー」個人的まとめ(1)〜バンドとしてのオリジナル・ラヴ再生

1年ぶりにオリジナル・ラヴのライヴ(好運なツアー@渋谷AX)に行ってきました。
結論的に言うと、これまでファンやってきて良かった、と思える集大成的ツアー!の一言でもいいのですが、既に、徐々に記憶が薄れる中、その感動を少しでも残しておこうと、自らの記憶メモとしてもまとめておくことにしました。
今回、ライヴ直後に書き始めようと思ったのですが、その前に一度振り返っておくつもりだった、自分のブログの過去エントリが、あまりに長く、今の自分にはこれほどの熱を持って語れないと、辟易してしまった部分もありました。しかし、それはそれで使える遺産なので、過去エントリへのリンクも大量に織り込みながら、今回の感想をまとめます。
なお、参加したのは、あくまで最終日だけの上、事実誤認も多数あるかと思いますので、そういう部分は突っ込んでいただければと思います。ただし、過去エントリも含め、妄想部分はフィクションとして読み飛ばしてください。

バンドとしてのオリジナル・ラヴ再生ツアー

今回のツアーですが、新内閣発足時の福島みずほ社民党党首)を模して命名し直すとするならば「バンドとしてのオリジナル・ラヴ再生ツアー」です。
『Rainbow Race』以降のポニーキャニオン時代というのは、東芝時代と比較すれば、実質的にも田島貴男独りでの活動となっていましたが、それはライヴでも同じで、常に前面に田島貴男が出るというのが、いわばオリジナル・ラヴの特徴だったように思います。
それに対して、昨年夏のツアーから既にバンドとしてのオリジナル・ラヴは再生を始めていました。NHK教育で放送中のアニメ『メジャー』第5シリーズを引きあいに出しながら、「原点回帰」について触れている昨夏ツアーの感想では、そのことについてかなり熱を込めて書いています。
7/1オリジナル・ラヴ『HOT STARTER 09』ツアーin渋谷CLUB QUATTRO(1)


上にリンクした1年前のエントリに全て書いてあるような気もしますが、今回、それをさらに強く感じたのは、選曲やアレンジについて、無理して「驚き」を入れ込むことを行わず、真っ向勝負していると感じたからというところもあります。田島貴男は、アルバムでもライヴでも「驚かす」ことが大好きな人*1ですが、そういった「田島色」を敢えて減らした部分に、バンドとしての自信を感じました。*2そして、実際、そういった自信が演奏から伝わってきたのでした。

また、バンドメンバーの仲の良さ、チームワークが前回以上に際立っていたような気がしました。田島貴男の日記で「音楽を聴くことはたまに飽きてしまうこともあるけれど、バンド演奏は30年やっててずっと飽きることは無いし、むしろ面白くなってきてさえいる。」*3と書かれているのは、田島貴男にとって「音楽道」(音楽研究)としての音楽よりも、「音を楽しむ」意味での音楽が魅力的になってきていることを意味していると思います。そして、後述しますが、ステージ上の4人の姿は「歓び拡がれ」という「ボラーレ!」の歌詞に象徴されるツアーのコンセプトを体現するような感じがしたのでした。
(続く)

オリジナル・ラヴ「好運なツアー」個人的まとめ 目次

*1:これについても過去エントリで触れていますが、田島貴男自身、「変身」する音楽をいて驚くのが好きであると発言していることから考えても、そういう性格なのだと思っています。

*2:今回のライヴの選曲は、ここ数年の中で最も意外性が少なく、順当なものだったように思います。これを演奏するのか!という曲は「フェアウェルフェアウェル」と、他会場で歌われていた「スクランブル」くらいだったでしょうか。また、「GLASS」は、昨年ツアーでは、「驚き」のアレンジでしたが、良い意味で「定番化」していると感じました。

*3:ツアー終了後の日記から