温暖化 止まらぬ地球(17面・サイエンス)
IPCC第一作業部会が9月下旬にまとめた第5次報告書についての概説と、スーパー台風の増加についての記事。
現在課題となっているのは、90年代終わり頃から温暖化が止まったように見える「ハイエイタス(中断)現象」で、世界の平均気温の予測結果の多くは上昇が続く傾向を示し、現実とは乖離する。(世界平均で見ると、温暖化現象は中断している)。
これに対して海による熱の吸収量の観測・予測によってハイエイタスを説明できると期待が高まっている。つまり、現在は海水中に熱が蓄えられており、しばらくしたら気温が再度上昇するだろうということ。不安が高まる。
CO2削減目標を断念するな(社説)
温暖化に関連して、ちょうど社説では、CO2削減に対して環境省と経済産業省が、削減目標を見直す作業を投げ出したことを嘆いている。
国連の気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)が来月11日からポーランドで開かれ、削減に向けた国際協力について話し合う。日本は国家目標を持たずに交渉に臨む。環境問題の取り組みで先進性を自負してきた国として、恥ずかしいことだ。
CO2削減は、原発反対の世論ともそりが合わず、莫大な費用がかかることから、取組みは相当に難しいことは分かるが、国際的な視点からすれば、「恥ずかしいことだ」ということになってしまう。COP19に注目したい。
熱風の日本史 西郷生存伝説の狂騒(13面)
1877年、西南戦争で最期を遂げた西郷隆盛が、国外に逃れて生きているという義経伝説に似た話がこの時代に広まったという話。
1891年にロシアのニコライ皇太子が来日する際に「西郷はシベリアに逃れ、ロシアで将軍となり、今回、ロシアの軍艦で帰郷する」と新聞が書きたてたという。その後も「城山で死んだのは東某という影武者」「西郷は北京で存命」「鹿児島の西郷の墓石が他に比べ小さすぎる」など各新聞が乗っかり、大フィーバーの中、皇太子が来日。生存伝説が、大津事件のきっかけになったという。
面白いので、小説で読んでみたいと思ったら、芥川龍之介の短編「西郷隆盛」が、この伝説を題材にした話なんだとか。
- アーティスト: 大河内葉子
- 出版社/メーカー: スタジオスピーク
- 発売日: 2010/09/27
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 井上章一
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2011/02/25
- メディア: 単行本
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
読書欄
法隆寺―世界最古の木造建築 (日本人はどのように建造物をつくってきたか 1)
- 作者: 西岡常一,宮上茂隆,穂積和夫
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 1980/10
- メディア: 単行本
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/09/28
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (44件) を見る
- 作者: ベノワ・B・マンデルブロ,田沢恭子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/09/20
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る