Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

マイランキング@オリジナル・ラヴ(その2)

昨日の続きです。

7位:『ELEVEN GRAFFITI』(1997)7th
このアルバムは、『Desire』から『L』への橋渡しとなっていながらも、他のアルバムには無い味がある。特に、ドラムンベース+スワンプロックの1曲目「ティラノサウルス」、ブルースハープが冴え渡る「サーディンの缶詰」などが特徴だ。
アルバム発売直前にラジオ番組で「アイリス」がかかって、傑作だと確信したことを覚えている。
しかし、実際に聴いてみると「イマイチ」の印象が強かった。それには、特に前作「Desire」との比較したときの不満が大きかったからだろうと思う。
不満を一言でいえば、「地味」もしくは「薄い」ということになると思う。
まず、シングル「GOOD MORNING GOOD MORNING」は、いい曲なのだが、僕にとっては飽きてしまう曲。
また、1997年というのはコーネリアスが『FANTASMA』、ピチカートが「大都会交響楽(single) 」を出した年で、ハードディスクレコーディングもドラムンベースも他のミュージシャンが派手な曲を次々に出していたからだろう。特に「ティラノサウルス」には、ドラムンベース特有の突き抜ける快感は無く、やや拍子抜けだった。
2曲のインスト曲(しかも一曲はシングルB面で発表済み)もアルバムで入れる必然性がよくわからなかった。二曲が入ることで、少しアルバムがだらけてしまった印象だ。だからこそ、田島は「11個の落書き」というタイトルを付けたのかもしれないが、「Desire」が凄い密度だったから落差が激しい。*1
ただ、このアルバムは、あとで好きになった曲も多い。「ティラノサウルス」「ペテン師のうた」「アンブレラズ」などがそうだ。特に「ペテン師」のようなリフで押す曲は、それまでのオリジナル・ラヴになかったので、慣れるのに時間がかかった。

イチオシ曲:「サーディンの缶詰」
苦手曲:「机の上のファントム」

8位『EYES』(1993)3rd
「LET'S GO!」「サンシャイン ロマンス」「いつか見上げた空に」と贅沢な3曲が収録された一枚。
僕が最初に聴いたアルバムは、実は『Very Best』*2だったので、上の3曲は既に聴き込んで以降に触れたアルバムだからだろうか?どうしても、アルバムとしてのまとまりが悪いように感じてしまう。「妖精愛」「WALL FLOWER」「砂の花」は、密かに「花」三部作と呼んで贔屓にしているし、一曲一曲は好きなんだけど、メーターが振り切れるほど好きな曲がない、というのはあるかもしれない。

イチオシ曲:「WALL FLOWER」
苦手曲:「JUDGEMENT」

9位『踊る太陽』(2003)11th
踊る太陽ツアーは本当によかったんだけど、アルバムで考えるとどうだろうか?9→10枚目の悪い流れを断ち切る、重要な一枚だったのだが、単純にいえば、僕の好みじゃない、というのが大きい。
初心に戻った「恋の彗星」は、自身の楽曲のパロディみたいで乗り切れなかったし、「美貌の罠」は、歌詞があまり好きでない。これも「幻想」時代のオリジナル・ラヴのパロディみたいだ。
でも、新境地「のすたるぢや」、町田康の歌詞が光る「こいよ」、そして過去を感じさせながらも新しい「Tender Love」などの素晴らしい楽曲が救いになって、アルバム全体としての雰囲気はいい。ラティール(コンガ)が入って良くなったと思う。

イチオシ曲:「Tender Love」
苦手曲:「欲しいのは君」

10位『LOVE! LOVE! & LOVE!』(1991)1st
一番聴いていないアルバムかもしれず、思い入れが少ないため、仕方がなくこの位置に。*3ベスト盤やアレンジ盤で聴く曲が多いために、アルバムとしての印象がない。すみません。

イチオシ曲:「BLUE TALK」「I WANT YOU」
苦手曲:「TIME」「LOVE SONG」

残りの2枚が、また長くなりそうなので、また次回に続く(笑)。

*1:田島貴男自身も意識してそうしているのだが。→http://ns1.wonderful.co.jp/Ram/interview/97_07/origi.html何だか化石みたいな頁だ。

*2:恥ずかしいお話ですが・・・。なお、一連の東芝EMIの企画盤の中では『SUMMER LOVE』は捨て置けない名作だと思っています。

*3:つまり、11、12位は考えるまでもなく既定路線だったということで・・・。