- 作者: 石ノ森章太郎
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 1998/05/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
さらに、石ノ森章太郎については、コミックをほとんど読んだことがない。(日本経済入門の一巻くらいか?)
そんな石ノ森経験値の低い自分が、いきなり問題作を取り上げて書くのも何かと思うが、かなり拍子抜けだった。というか、梯子を外された気分、という方が近いか。*2
第4期(1970年)
「神々との闘い編」。「COM」(虫プロ商事)に連載。中絶した「天使編」を構想を新たに描き直したものだが、やはり中断という同じ運命を辿った。この後しばらくの間、『サイボーグ009』は描かれなくなる。
Wikipediaにもあるように、このシリーズは未完。読者に不評のため休載に追い込まれたという。シリーズの特徴は、タイトル通り、闘う相手が「神々」であることであり、「神々」の正体は宇宙人だということが、古代遺跡などに関連付けて冒頭から淡々と語られる地味な展開だ。
超能力に目覚めた主人公が、世の中を良くしようと働きかけるうちに*3宇宙人同士の全面戦争に巻き込まれ、人類滅亡が迫るラストで正義とは相対的なものだと悟る、つのだじろう『メギドの火』(1976年)をフェイバリットに挙げる自分には、非常に素直な展開だっただけに、続きが読めないことがかなり悔やまれる作品だ。
ただ、続編というか完結編的な位置づけの作品が、現在、小説で刊行されたばかり(続刊)ということで、こちらにも食指が伸びる。
2012 009 conclusion GOD’S WAR―サイボーグ009完結編〈1(first)〉
- 作者: 石ノ森章太郎,小野寺丈
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (35件) を見る
「天使編」「神々との戦い編」から36年―。実現不可能とまで言われた幻の作品『サイボーグ009完結編』が、小説となってついに刊行。天才萬画家・石ノ森章太郎がのこした膨大な数の構想ノートをもとに、ひとつひとつ紡ぎ上げていったこの小説は、まさに石ノ森章太郎自身が発表したかったストーリーだ。 2011年、サイボーグ戦士たちの前に立ちはだかった大いなる存在。彼らを待ちかまえる未来、2012年に起こることとは!?サイボーグ戦士たちの、最後の戦いがいま始まる。
ただ、その前に、もう少し石ノ森経験値(少なくとも009経験値)を上げておかないと、ちょっと失礼に当たるなあ、と思っています。