Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経概観(8/19(日))

先週分は一応休みとした日曜日だけ日経新聞を読むコーナー。

新日鉄 太陽電池素材に参入/10年にも新工場 新製法、コスト半減(1面)

温暖化対策としての太陽電池の需要急拡大を見込んで、とのこと。
太陽電池は、安心できるよね。バイオマス関係は、食糧との兼ね合いがあるから、もっと太陽電池を進めるべきでしょ!というのが素人全開の僕の意見。
原料の多結晶シリコンは、半導体基板材料に用いられるが、3面「きょうのことば」によれば、

  • 半導体用は99.999999999%(9が11個あるのでイレブンナインと呼ぶ)の高純度が必要
  • 太陽電池用は99.9999%(シックスナイン)の純度で性能を発揮

ということなので、半導体用よりも楽につくれるようだ。

経産省NASA 全陸地を高精細画像に/埋蔵資源も判別(1面)

  • NASA打ち上げの人工衛星テラの撮影画像を用いて
  • 三次元画像を作成しデータベース化したものを日米で共同管理
  • 安全保障に影響が無い場合に無償提供
  • 画像精度は、スペースシャトルの画像を使用しているグーグルアースの3倍

地図(空中写真)データと人工衛星は切っても切れない。国産の人工衛星がぽんぽん飛んでいれば日本主導でいけた話なのかも。

金融が立ちすくむ理由(けいざい解読・3面)

この日の日経は、どこをめくっても「サブプライム」ばかり。

米国の住宅ローンにはサブプライムのほか、少し上の層向けの「オルトA」「ジャンボ」、通常の「プライム」などがある。
(中略)
一兆三千億ドルのサブプライムだけなら影響は限定的だ。しかし、その先に十兆ドル規模の米住宅ローンの市場が広がる。すべてが失われるわけではないものの、潜むリスクの大きさに金融機関は立ちすくんでいる。

のだそうだ。「お楽しみはこれからだ」みたい。
これらの米国住宅バブルと合わせて、この日の一面で「2つのバブル」と書かれた「円キャリー取引による円安バブル」の崩壊が進み、日本の今後も波乱含み。
次の焦点はFF金利の引き下げ時期だということで、経済問題は頭の整理ができないまま、状況だけが進んでいくのだ。
しかも、知らない人は損をする仕組みになっている(部分もある)ので、何か巧妙な詐欺に合っているみたいだ。
と愚痴らず、少しずつ勉強します。

伊藤若冲「動物さい絵 群魚図(鯛)」

以前、瀬戸内寂聴さんも絶賛していた伊藤若冲
リアルじゃないけど、リアルな色彩。変なたとえだが、CGっぽい感じ。
もっとたくさん見てみたい。

原油など資源なぜ高騰

ここではピークオイル説とエネルギー取引市場の変質について挙げられたあと、日本のエネルギー政策を紹介する本として『資源小国ニッポンの挑戦』が挙げられていた。
京都大学の前田章教授曰く

大変よくまとまっている。国内のエネルギー多様化の動向を丹念に取材し、臨場感溢れるタッチで描いている。最適な入門書である。

これは、購入した方がいい本のような気になって来た。まずは現物を見てみよう。

資源小国ニッポンの挑戦 (産経新聞社の本)

資源小国ニッポンの挑戦 (産経新聞社の本)

松下リチウム電池4600万個回収/製造物責任世界規模に(特集・32面)

負担は

  • 185億円(納入価格400円×4600万個全数)+回収費用その他 で最低数百億

とのこと。
類例は

  • ソニー「ノートPC用電池 960万個回収」⇒512億円を引き当て
  • 三洋電機子会社「携帯用電池 130万個回収」⇒40億円負担

こういったリスクを対象にした保険というのはあるのだろうか。
ただし、今回、消費者への情報開示時期がずれ込んだことなど、松下の対応のまずさが明らかな部分もあり、なかば自縄自縛のところもあるが。

「北のブランド」失墜/「白い恋人」賞味期限改ざん(特集・32面)

しっかり内容を知らなかったが、よく読むと、危機管理能力というよりも、危機管理「感覚」が感じられない。
問題は、コンサドーレ札幌

一介のスポンサーとは訳が違う。年間推定1億円のスポンサー契約を結び、クラブ創設時から手を携えてきた“戦友”。宮の沢の練習場も年間約2000万円の賃貸料で施設まるごと借り受けている。現時点では契約解除の動きはなく、直接的な影響は道内ホームゲーム会場で同社の売店が営業停止になる程度だが、児玉社長は「雪印不二家のように(事件が)大きくなれば考えないといけない」と、最悪の場合は今季途中での契約解除や来季の契約を見合わせる可能性も示唆した。

こういうのを読むと、単純に、石屋製菓叩きに走るのは控えたくなる。
トップ入れ替えだけですべてが上手くいくとは思えないが、コンサドーレのためにも、石屋製菓は、努力すべき。

裁く重圧、心のケア手探り(38面・試される司法 第七部 先輩国の教え(4))

陪審員、参審員の精神的負担について、米独の例を挙げながら、大きく3つ述べられている。

  1. 被害者の被害状況を示す証拠写真を見る心理的負担
  2. 守秘義務によるストレス
  3. 「人を裁く」行為自体の重圧

特に、欧米で、ほとんどの国が死刑制度を廃止しているのに対して、裁判員が死刑の選択を迫られる可能性のある日本では、3つ目の重圧は相当のもの。
「だからこそ、裁判員の登場は一審のみなのだ」という声も聞こえてきそうだが、二審、三審で覆されること前提なら、カカシが参加すればいい。
2年後に始まってしまう裁判員精度、どうにか見直せないものか?