Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

「かぐや」とジャイアント・インパクト

JAXAの月探査衛星「かぐや」(本名セレーネ、愛称かぐや?)の打ち上げが明日だということで、テレビで簡単に解説されているのを見た。今回のかぐやの使命は大きく以下の二つがある。

  1. 月誕生を説明する「巨大衝突説」を裏付ける証拠を持ち帰る
  2. 月面の資源の分布状況を調査する。(鉄などの金属やヘリウム3)

前者について簡単に。
巨大衝突説は「ジャイアント・インパクト」の略で、月の形成理論としては比較的新しい説となる。これ以外の説や、ジャイアント・インパクト説の特徴については、Wikipediaが詳しい、だけでなく、読み物として面白い。

ジャイアント・インパクト説が提唱される以前は、月の形成理論として有名な説が3つあった。原始地球は高速で回転していて、その一部がちぎれて月になったとする「分裂説」、太陽系形成時に塵の円盤から地球と一緒に月が出来たとする「兄弟説」(「双子説」とも)、月は地球とは別の場所ででき、それが後に地球の引力に捕らえられ地球の衛星となったとする「捕獲説」(「他人説」とも)である。
(以下続く)

火星とほぼ同じ大きさ(直径が地球の約半分)の微惑星が、地球に衝突したことで月が生まれたとされるジャイアント・インパクト説。実は、これを「ファースト・インパクト」と呼ぶ人たちがいる。
そう、エヴァンゲリオンでいう、セカンド・インパクトの前の隕石衝突は、このジャイアンインパクトだったのだ。
今回の新劇場版でも、「月」が少しだけ出てくるが、エヴァと月は切っても切れない関係にあり、「ジャイアント・インパクト」(=ファーストインパクト)は、物語の背景設定に非常に重要な役割を果たしていることが分かる。*1

使徒は第1始祖民族が造りあげた「月」をその起源としている。月は宇宙から飛来し、偶然なのか意図的なのかは不明だが、地球には2つの月が落下した。通称「白き月」にあった始祖アダムが第3〜16の使徒を産み出した(第17使徒は人為的に造られた使徒である)。一方、通称「黒き月」にあった始祖リリスは原始生命を生み出し、その進化の先に第18使徒、つまり人類がいる。それぞれの月は地下の大空洞(ジオフロント)として知られているが、実際にはそこから発生した生命の魂が帰り再生を待つ場所、「ガフの部屋」と呼ばれる。

これについては、以下のwetfootdogさんの図解が素晴らしくまとまっており、理解の助けになる。

ということで、「かぐや」の話題で始まったものの、自分の心がエヴァに侵されつつある、ということがよく分かる文章だと思う。
「かぐや」のもうひとつの使命である、資源調査については、すぐに実用可能なものが得られるとは思わないが、人間が環境負荷を与えることなく、楽チンな生活を送ることを可能とする物質が見つかるといいなあ・・・と夢想。

補足

出だしで触れていたテレビ番組(時論公論)の内容がアップされていたので、リンクしておきます。

月の裏側を調べることの意味を説く前半部は見逃していた部分だったので勉強になります。

アメリカは来年10月頃に、ルナリコネッサンスオービターを打ちあげ、2018年ころまでには、有人探査船で人間を再び月面に送り込み、有人月面基地の建設を開始する予定です。

やはりアメリカには勝てないなあ・・・。

*1:テレビ版、劇場版、新劇場版見ても、この点、よく分かっておりませんでした。