Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経概観(9/16(日))

ちょっと遅れましたが、日曜日の日経について少しだけ。

保育料「払わない得」追放を

記事より数字部分を抜粋。

  • 学校給食について
    • 学校給食の未納額は22億円
    • 全国の小中学校の44%が未納問題を抱える
    • 児童・生徒の100人に一人は負担ゼロ(いずれも2005年度文部科学省調査)
    • 学校側の認識では、うち60%は「保護者としての責任感や規範意識に問題あり」
  • 保育料について
    • 滞納額は84億円(保護者が払うべき保育料全体の2%近く)
    • 滞納家庭は85000世帯(子どもを保育園に通わす家庭の4%強)

記事の中では、保育料滞納者に特に多い「悪質」な「確信犯」に触れている*1が、待機児童が2万人いる、という状況を考えると、本当に許せないことだ。
福祉政策が充実すればするほど、こういったフリーライダーが跋扈する。よく、年金を(払わずに)もらえなくても、生活保護で十分食っていけるというような話も聞くが、そういった制度の穴は見つかり次第、すぐに塞いでいくよう、迅速に対応してほしい。

ゲームが映す世代断絶/否定超えた視点必要(21面・読書:今を読み解く)

執筆者は評論家の芹沢俊介
前半で紹介されるのは、ゲームを依存対象として否定的にとらえる二冊の本。『脳内汚染からの脱出』『子供をゲーム依存から救うための本』。
これに対し、ゲームを肯定的に評価する視点を持った本として紹介されるのが、マーク・プレンスキー『テレビゲーム教育論』。さらに10年以上前に書かれた香山リカ『テレビゲームと癒し』から「現実に価値があり、虚構に価値を認めない二分法では、ゲームを理解することはできない。」という言葉を持ち出し、プレンスキーは、これら二つは同一構造(ともに価値がある)であり、ゲームが新しい現実をリードする時代だと言い切っている、とする。
執筆者の芹沢俊介同様、自分には、香山リカやプレンスキーの言うことが正しいのかどうかよくわからないが、アルコール同様、「依存」という病気に注意をすれば、子どもでも大人でも、ゲームというものと上手に付き合っていけるのではないかと思っている。

テレビゲーム教育論―ママ!ジャマしないでよ勉強してるんだから

テレビゲーム教育論―ママ!ジャマしないでよ勉強してるんだから

テレビゲームと癒し (今ここに生きる子ども)

テレビゲームと癒し (今ここに生きる子ども)

新興国株投資の基礎(中)投資信託の選び方は?(17面・マネー入門)

結構当たり前のことを書いているが、

  • リスク分散のため複数国投資
  • 投資する時間も分散させる
  • 長期での運用が基本。十年単位で考える。

なお、運用資産のどの程度を新興国株に振り向けるか、については、複数の専門家の意見を聞き、4%〜30%と、かなり幅のある結論を得ている。いずれにしても日経日曜版だけでは、とてもとても勉強が足りないよなあ。

フィルムに描く 映画監督・黒澤明(3)(18面・美の美)

黒澤映画の名シーンを盛り上げる「荒天」について。
七人の侍』の雨中の戦闘シーンは、撮影が延び伸びになり、夏に予定されていたクライマックスの撮影が極寒の二月になったという。助監督が「死者が出ないか」とおそれたというエピソードは衝撃的。

木村功は声を震わせ激しい声でせぐりあげていた。その顔は涙と鼻水と泥でぐしゃぐしゃの顔だった。『カット』の声を聞いても、そのままいつまでも泣きじゃくっていた−−あれはもう演技ではなかった。(『日本映画の時代』)

出演者は、常に演技と本気の狭間の中で、撮影に当たっていたようだ。
日本人として恥ずかしいことだが、黒澤映画を見たことがないので、これを機に、少し見てみたい。(というか大学時代に何故見ておかなかったのか・・・)

*1:滞納しても5年で時効になると居直る人もいるとか。