- アーティスト: チャットモンチー
- 出版社/メーカー: キューンレコード
- 発売日: 2007/10/24
- メディア: CD
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このアルバムについては、yokoさんもARABAKIで印象に残ったと言っていた曲「世界の終わる夜に」にだけ書きたい。
ファースト『耳鳴り』は、明るい印象のみが残っていたため、かえって、この“爆弾曲”が心の隙間(笑ゥせぇるすまん風に言うなら)に入り込み、ダークな方向へ気持ちがシンクロしてしまったのだった。
売れたシングル「シャングリラ」(3曲目)が、いわば“助走”になっているのもポイント。シャングリラ自体は明るい曲なのだが、サビ前の歌詞がちょっと微妙。
胸を張って歩けよ
前向いて歩けよ
希望の光なんてなくったっていいじゃないか
ええ?
希望の光がなくてもいいのかなあ?
と、心の奥底に澱が残る中で次の曲「世界の終わる夜に」が始まってしまう。
歌詞はフレーズを抜粋。
“しまった もう世界は終わっていた”
“私が神様だったらこんな世界は作らなかった”
“愛という名のお守りは結局からっぽだったんだ”
“どうせ育ちやしないからみんな何かに目をそらしてる”
“今もどこかがいろんな理由で壊れ始めてる”
聴きながら新幹線の中で泣いた。
全編ダウナーながらも時代の空気を読んだ傑作と言いたい
「スリーピースのガールズロックバンド」というピチピチ感からは大きく外れるし、アルバムの中では異質の曲ではあるが、自分の中では『生命力』は、この曲あってのアルバムだといえる。