先日の上京時、大学時代の友人のid:atnbに、新橋の「なつかしや」という店に連れて行ってもらった。
なつかしやはこんな店↓
「夜のヒットスタジオ」「ザ・ベストテン」など、昭和のテレビを彩った数々の歌番組。テレビをつければスターが流行歌を熱唱する声が流れていた──。東京・新橋の「なつかしや」は、そんな時代にタイムスリップできる、70?80年代の歌謡曲バー。連日盛況で、23坪のこぢんまりとした店構えながら、年商は6000万円を軽く超える。
客からのリクエストにも応じるので、感覚的には、曲数無限大のジュークボックスというところか。ただし、ジュークボックスと異なるのは、当時のテレビ映像がふんだんに使われるため、よりライヴ感があるというところだろうか。*1
例えば、僕のリクエストした近藤真彦「ハイティーン・ブギ」は、ダンサーがデビュー前の少年隊(テロップは「踊り:ジャニーズ少年隊」となっていた)というなかなか貴重なものだった。また、当時のテレビ収録の曲は、歌手の背後で指揮付きの伴奏が入る、という、いわゆるフルオケのものが多く、歌手の歌唱力もレベルが高いので、圧倒されて聴き惚れるものもあった。
かかった曲で思い出せるのを挙げると
- 中島みゆき「時代」(何かの賞を受賞時の様子)
- 渡辺真知子「カモメが翔んだ日」日本レコード大賞最優秀新人賞受賞時)
- 久保田早紀「異邦人」(シタール?が美しい)
- 郷ひろみ「男の子 女の子」(最近の映像だったのが残念)
- 西城秀樹「ブーメランストリート」(歌うますぎ)
- 沢田研二「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」だったか
- キャロル「ファンキー・モンキー・ベイビー」
- 山口百恵「さよならの向こう側」(最後にマイクを置く場面のある引退時の映像)
- 松田聖子「チェリーブラッサム」
- 中森明菜「少女A」(可愛い。歌上手い)
- 伊藤つかさ「少女人形」(タイトルが凄い!)
- 早見優「PASSION」(女だらけの水泳大会の映像:CM後の予告のテロップに「ポロリ」の言葉が光る)
- 早見優「夏色のナンシー」(atnbが場の空気を読んでリクエスト。これは好きな曲)
- 風見慎吾「涙のtake a chance」(ブレイクダンス!ムーンウォークも披露)
- 原田知世「時をかける少女」(映画のメイキング映像とともに)
- 河合奈保子「けんかをやめて」(ちゃんと見ると歌詞が変)
- スターボー「ハートブレイク太陽族」(初めて見た!衝撃的!)
- スペクトラム「SUNRISE」だったか(これも初めて見た!ファルセットボーカル+踊るホーン!)
- チェッカーズ「涙のリクエスト〜ギザギザハートの子守唄〜哀しくてジェラシー」
- 工藤静香「黄砂に吹かれて」(ポキンといきそう)
- 佐野元春「ガラスのジェネレーション」
- 尾崎豊「15の夜」
- THE BLUE HEARTS「TRAIN TRAIN」
- サザンオールスターズ「勝手にシンドバッド」(花火がバカスカあがり続ける90年前後のバブリーな野外ライヴ。西城秀樹が乱入。
- サザンオールスターズ「希望の轍」
などなど。*2
圧巻は山口百恵。特別に意味のあるコンサートだったが故なのか、とにかくオーラが凄い。また、早見優、河合奈緒子、原田知世などのアイドルも、皆可愛い。まさに「アイドル」。
それに比べると、バービーボーイズや尾崎豊、サザンオールスターズなどの音楽には、彼女たちのような「圧倒的な力」を感じないのだった。*3上の並び(なんとなく年代順)でいうと、チェッカーズくらいが境になっているのだろうか?
勿論、自分の世代的な部分も要素としてあろうが、ひとつには80年代初期のアイドル「群」の持つ「群雄割拠」感、いわば三国志的な雰囲気がビリビリ伝わってきたことが大きい。後ろ髪をひかれながら店を出るときには、次回は何をリクエストしようか*4と考えるのと同時に、この時代のアイドルについて(三国志的に)語った本が読みたいと思った。そして、3日後の土曜日に立ち寄った本屋で、まさにその種の本と出合うのだった。
(こちらに続く)
*1:ところで、楽曲使用の著作権についてはatnbとも話題に上ったのだが、上記引用先の日経レストラン記事によればJASRACの許可を得ているとのこと。テレビ映像の使用については、どこのテレビ局もJASRACほどうるさく言わないからOKということだろうか。
*2:勿論、自分があまり知らないものもあり、それらは忘れてしまった。映画村か何かの野外ロケで、雨が降る中、狭いひさしで雨宿りをしながら歌うアイドルが印象に残った。→伊藤つかさと判明
*3:もちろん尾崎は凄い。凄いが、それは、彼女たちの持つ凄さとは全く違う。サザンは時代を超越している。(あまり聴かない自分が言うのもなんですが)
*4:少年隊「ストライプ・ブルー」と河合そのこ「青いスタスィオン」かなと思いついて、すぐにYoutubeを覗いてしまう自分が悲しい・・・