Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

子どもに質問されたくないニュース

大麻事件のその後の報道を見ると、露鵬が「相撲界は汚い」と言っていた理由は「内緒にする」と言っていた告白内容がいつの間にかオープンになっていたためだとわかった。これはトホホな感じだが、角界にとっても、露鵬自身にとっても、争いの場を法廷に持ち込むのは、双方にボロが出る可能性が高く、あまり良策ではない。そういう意味では、処分前に十分な説得が必要だったはずなのだが、相撲協会や部屋では、そういった個人の行動を強制できるほど力がないようだ。
したがって、問題は、協会や親方の威厳が地に落ちている中で、今後の再発防止をどうするかというかなり難しいテーマとなる。


しかし、街頭インタビューでは、わざとなのか「理事長の判断が遅い」「もっと早く辞任しろ」という声ばかりで、あくまで「責任を取ること」が大事であるかのような報道が目立った*1。(もちろん、これまでの相撲協会の不祥事対応がそれに重きを置いていたため、それへの反動として、責任論への言及が多かったことは想像できるが)
責任追及は、極端に言えば、その場限りの(追及側の)自己満足のために行われ、問題解決にあまり寄与しないことをわかってはいても、視聴率第一のテレビ番組では、どうしても「誰かが怒っている絵」を優先してしまうのだろう。ちょっと残念。


ところで、今回のような事件に対して、スポーツ選手は、子どもたちに夢を与えるから、その行動も子どもたちの手本となるよう、自らを律しなくてはならない、という声も聞かれる。
正論だ。
ただ、正直言って、それよりも、子どもたちに説明しにくいニュースは福田首相辞任の方だろう。
先週の週刊こどもニュースでは、すんなり取り上げられていたが*2、「最後の言葉」も含めて、あまりにみっともなさ過ぎて、子どもには見せたくない。

どうやらわれわれは問題の焦点をあわせ損(そこ)なっていたようです。一国の長たる総理
が1年足らずで辞めるのなら、3年も勤めあげる若者は問題児どころか、国民栄誉賞ものでは
ありませんか。

総理はなぜ1年で辞めるのか?本当にそこが問題だ。

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

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でもって、その後の展開が、自民は派手に代表選をやるものの、結局は解散後の選挙対策だと考えると、テレビを見る気も、新聞記事を見る気も失せる。一方で民主は、代表選で小沢氏が無投票3選を決め、こちらも魅力を感じない。次回の自民VS民主の争いが、バラマキ*3対決になるのだとしたら、いっそのこと無投票を選ぼうか。

*1:あくまで印象です。自分の番組選びのセンスがない、というご指摘はもっともです。

*2:出演者の子どもたちは、皆さん「大人」なのか、しっかりと理解していたようです

*3:明確な財源の根拠があるものならば、バラマキとは言わない。埋蔵金でも何でも良いから根拠を明確にした上で、ばらまいて欲しい。