- 作者: 茅田砂胡
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: 文庫
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この手の話をあまり読んだことのない自分*2としては、やはりグインサーガと比較してしまうのだが、デルフィニアは、グインでいうところのケイロニアに近い。伝統を重んじ、質実剛健な国のイメージで、魔法とは縁が無い。第二部になって、やっと「魔法街」なるものが出てきたが、これはパロの「まじない小路」を思い起こさせる。
つまり、第一部を終え、やっとファンタジー小説として欠けていた要素が次々と出てきた感じだ。王女となったリィと同世代の“暗殺者”シェラの登場も、非常に気が利いていて飽きさせない。とても、元はライトノベルだと全く感じさせない、中公文庫版の装丁も素敵だなあ。