Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

デルフィニア戦記〜第2部途中の感想

デルフィニア戦記の巻頭の地図に名前が記された国はデルフィニア、タンガ、パラストの3つがある。*1そのうちのひとつ、デルフィニアこそが、この物語の舞台となっているのだが、第2部に入り、やっと他の二国との関係が語られ始めた。
この手の話をあまり読んだことのない自分*2としては、やはりグインサーガと比較してしまうのだが、デルフィニアは、グインでいうところのケイロニアに近い。伝統を重んじ、質実剛健な国のイメージで、魔法とは縁が無い。第二部になって、やっと「魔法街」なるものが出てきたが、これはパロの「まじない小路」を思い起こさせる。
つまり、第一部を終え、やっとファンタジー小説として欠けていた要素が次々と出てきた感じだ。王女となったリィと同世代の“暗殺者”シェラの登場も、非常に気が利いていて飽きさせない。とても、元はライトノベルだと全く感じさせない、中公文庫版の装丁も素敵だなあ。

*1:ところで、巻頭の地図はあまり使い物にならない。何よりも必要な、コーラル市街地の地図が無いのは解せない。グインサーガでは、作品の舞台として重要なクリスタル・パレスの細かい地図がついている。

*2:そういえば、高校時代くらいに田中芳樹の読んでました。マヴァール年代記アルスラーン戦記アルスラーン戦記は終わってない??