2012年度はちゃんと新聞を読むことにした。
「南海トラフ」最大級地震の想定公表 津波20メートル超 6都県(1面)
ということで、全く想像も出来ないが、今回の推定は「千年に一度」。囲み記事にあるように、中央防災会議で示されているように
(1)最大級の津波に対しては人命を守ることを最優先→住居等が流されても仕方ない。避難優先。
(2)頻度の高い津波は防波堤などを整備し人命と財産を守る
ことが重要。ただし、原発については、(1)の対策では意味が無く、結局ハード整備でガチガチにやるしかない。かつ、運転停止していても危険度は変わらないのでかなりの発電所で追加対策が必至だという気がする。長期的に撤退というのは自明だが、撤退するにしても、より合理的な道筋を示してほしい。
検討会の今後の予定は以下の通り。
検討会は6月までに死者数や建物倒壊戸数などの被害想定を公表。今秋には経済被害の想定も示す。国の中央防災会議も夏までに当面の応急対策をまとめる。また中川正春防災担当相は31日、来春までに対策大綱をまとめる考えを示した。
地熱発電エネ供給安定へ沸々(11面:日曜に考える)
最近、よく取り上げられるようになってきた地熱発電の記事があった。
地熱発電の特徴は以下の通り
- 天候に左右されず、熱源さえ確保できれば24時間稼働で、設備稼働率は約70%と高い(太陽光12、風力20)
- 地熱資源量は米国、インドネシアに次ぎ世界3位だが、発電容量ベースでは世界8位
- 国立・国定公園内に多く存在したため、これまで開発の制約が大きかった
- 発電コストは火力に匹敵(2030年時点で液化天然ガスや石炭火力より優位)
状況の変化は以下の通り
- 環境省が3月に地熱開発の規制を緩和(自然環境の保護が必要な特別地域でも地熱発電所の建設や「垂直掘り」を容認)
- 7月に再生可能エネルギー買い取り制度が開始
- 経済産業省は2012年度予算で民間事業者の掘削調査に140億円規模の補助制度を創設
開発の課題は以下の通り
- 地元住民や温泉事業者との合意形成
- 自然環境や温泉の湯量への悪影響
- 初期費用が膨大(2012年度予算で補助する部分)
コチラの記事も読み易い。
…
「脱原子力」、「原子力から再生可能エネルギーへ」という今の社会的風潮は「アトムからマグマ大使へ」という流れでもある。だが、本当にマグマ大使、すなわち地熱は、アトムに代わるだけの力を持っているのだろうか?
…
自然の恵みを人為的に利用することは簡単ではない。地熱発電も期待が大きすぎれば、思ったほど量的に拡大しなかった時の失望が大きくなる。人類としては、マグマ大使もアトムもその他のエネルギーも並行してバランスよく使っていくしかない。今、重要なのはゴジラ化しかけたアトムを元の「平和のヒーロー」に戻すことだろう。
最近のニュースではこちらが。
出光興産など9社は、福島県の磐梯朝日国立公園内に国内最大の地熱発電所をつくることを決めた。発電量は最大で原発1基の約4分の1にあたる27万キロワット規模をめざす。今年度から開発し、2020年代初めに運転を始める。
通信の乱れで豪雨監視 次世代「ミリ波」、雨でノイズ(15面:サイエンス)
レーダによらない豪雨監視ということでミリ波の応用の記事が。
ミリ波の特徴は以下の通り。
- 波長が1〜10ミリメートルなので「ミリ波」
- 一般の無線LAN(極超短波、マイクロ波)に比べて送信情報量を2ケタ以上増やせる
- 雨や空気中の酸素に吸収されやすく離れた場所では減衰するため、これまで用途は限定的
これが研究開発が進み、副産物も含めて以下のような利用が可能になるとのこと。
読書欄
食指が動く本を抽出。
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