Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経新聞8/19(日)

クロマグロ養殖、総量規制 未成魚保護で水産庁

水産庁クロマグロの資源保護を強化するため、養殖用の未成魚の漁獲を規制する。2013年から国内漁場の新規開設やいけすの規模拡大を制限する。未成魚の乱獲で成魚の数が減る懸念が強まっているため、最大の消費国として、未成魚の漁獲量が現状以下に収まる総量規制を導入する。
太平洋クロマグロの沖合での「巻き網漁」については、国際的な取り決めで、未成魚の総漁獲量を02?04年の平均実績未満に制限している。ただ、沿岸での養殖は規制の対象に含まれていない。…

規制は当然すべきだが、漁業権免許更新時に規模拡大を認めないだけというかなり緩い方法のようにも読める。専門家の説明を読みたいが、例えば勝川俊雄さんが提唱するのは個別漁獲枠の設定。(下の記事)
ウナギもそうだが、回転寿司や、安売り牛丼チェーンで安価のうな丼を出すために「獲って獲って獲りまくる」のは、どう考えてもおかしい。日本が特殊なことをしようとするのではなく、国際的なトレンドに乗るだけで良い方向に向かうのなら、そちらへ舵取りをと考えてしまう。

個別漁獲枠制度で管理している国とそうでない国では、明らかにパフォーマンスが違うんです。資源の崩壊についても同様で、個別漁獲枠を入れていない国というのは、どんどん資源が少なくなって漁業も崩壊していく。個別漁獲枠制度を入れている国は、入れた後に漁業が回復している。それはメタアナリシスと言って、世界中のデータを集めてきてトレンドを見れば一目瞭然です。そういった世界の常識を、日本の政策を作る人たちも知ってほしいと思います。

原発に代わる電力は/石炭の技術力 世界に(3面・けいざい解読)

  • 火力発電の燃料として、石炭は原油LNGよりも安価
  • CO2の排出と排気など環境への影響が問題

そこで、原発停止後にLNGの輸入価格が跳ね上がる事態になったが、国際的にも石炭火力はこれからさらに増える発電形態。環境影響を抑えた石炭火力を推し進め、技術提供で国際的にもリードできるのではないかと言う論調。
エネルギー問題は、原発の比率をどうするかよりも多くの論点があり、そこまで踏み込んで国は政策を決め説明していくべきだと思う。(原発をどうするかという話だけでは決められない・判断できない)
例えば「再生可能エネルギー」などという言葉は結局何も説明していない。消費者側も各エネルギーのメリット・デメリットを勉強していかなくてはならない。

読書欄

THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」

THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」

書店員が本当に売りたかった本

書店員が本当に売りたかった本

「活字の海で」欄で、「本好き」の思いこもる書店員のブックガイドとして紹介されていた2冊。特に後者は3月に閉店したジュンク堂新宿店のポップを中心にまとめたものだということで、見てみたい。


冥土めぐり

冥土めぐり

芥川賞作品はいつも気になるが、最近では特に気になる本。
テレビブロス豊崎由美評では「母と弟という悪夢のごとき生き霊を、太一という聖なる愚者が見事に退散。ゆえに、読後感は意外なほどに清々しい」とされる。高級な店の悪口を言うことで「自分たちは一流の人間で、一流の店を知っている」と誇示したがる、しかし何も持たず主人公からの搾取を続ける母と弟という設定に惹かれる。怖いけど。


ケータイ化する日本語―モバイル時代の“感じる

ケータイ化する日本語―モバイル時代の“感じる"“伝える"“考える"

「メディアを流れることばで社会は築けるか」という問いを掘り下げた本。鈴木謙介(チャーリー)による書評で、やや気になる。

あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)

あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)

「換骨奪胎の手際を実例で紹介」という元ネタディスクガイド的な内容が中心ということで、これは面白そうだ。『2週間で小説を書く!』の人ですね。
清水良典『2週間で小説を書く!』 - Youtaful Days!