問題山積過ぎる日本
一時帰国中の丹羽宇一郎駐中国大使が20日、母校の名古屋大で講演し、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中間の対立に触れ「(過去と比べ)今回は全く次元が違う。(日中国交の)40年間の努力が水泡に帰すかもしれない。最悪の場合(修復に)40年以上の歳月がかかる」と危機感を示した。
政府内ではTPP交渉参加の視界が開けない中で、米国と欧州の接近に警戒感が広がっている。米欧で貿易や投資のルールが決まれば、TPPの議論にも波及するためだ。日本が蚊帳の外に置かれることになり「日本が先進国として扱われなくなる」(経産省幹部)との声もあがる。
最高裁が国政選挙での「1票の格差」を正すよう国会に最後通告を突きつけた。昨年の衆院に続き、参院でも直近の選挙を「違憲状態」と判断。これまでは国会の裁量に配慮してきたが、現状のまま次期衆院選を迎えれば「違憲」、さらには初の「選挙無効」も現実味を帯びる
さらには赤字国債法案の成立など、早い判断を行うべき問題が山積していることを考えて、もっとスピードのある政治をしてほしい…と思っていれば、当の政治家はこんなこと(↓)を議論しているのかと思うと、気が遠くなる。
「今、選挙なら、民主党とともに壊滅してしまう。解散を先送りさせるように動かないといけない」。
経済成長を含んだエネルギー政策の見通し
3日夜、米石油協会のジャック・ジェラルド会長は満足げだった。最初の大統領候補討論会で「どちらの候補も、石油・ガス産業が経済成長の原動力と認めた」ためだ。
ロムニー氏の主張は「2020年までに北米でエネルギー自給を実現」。
オバマ氏は「2035年までに発電量の80%をクリーンエネルギーでまかなう」という目標にガス火力や石炭火力も含めるように軌道修正。
ということで、大統領就任当初、「グリーン・ニューディール」として重点投資していた再生可能エネルギーはベンチャー企業が次々と破たんするなど、中国などとの競争が激しく、うまく行かないようだ。「脱原発」という言葉だけ踊って電力会社が燃料調達費で赤字に苦しむ日本は、そういった先行事例をよく考えて動いているのか不安だ。産みの苦しみなのだろうか?
関西や九州など電力5社が電気料金を来春以降に相次いで引き上げる見通しとなった。原子力発電所の稼働停止が続き、火力など燃料調達費が経営を圧迫したためだ。関電は来年9月までに家庭向けで1割強、企業向けで2?3割程度上げる方針だ。一方で中部、北陸、中国の3電力は当面値上げを見送り、地域によって料金の格差が広がる。
なお、アメリカと同様のシェールガス革命的なことが起きれば日本も…と、秋田のシェールオイルに期待するのは量的に困難で、国産資源開発の動きは、技術開発・蓄積に重きが置かれ、今後の資源外交のカードとして使われていくようだ。ただ、記事にも書かれているように、ここでも中国、インドなどと争う必要があり、資源小国としては、現時点では、多様な資源のひとつとして原子力をメニューの一つに入れておくほかないのではないかと感じてしまう。
国内のエネルギー・鉱物資源に注目が集まっている。秋田県で新型原油「シェールオイル」が採取されたほか、近海には新型天然ガスや銅、レアアース(希土類)なども豊富に眠る。四方を海に囲まれた日本にとって海洋は可能性を秘めた資源の宝庫。商業生産できれば資源の安定調達に加え、技術を蓄積し海外の事業展開にも生かせる。国産資源の実力と課題を探った。
米富裕地域で独立ドミノ(13面・地球回覧)
米南部ジョージア州のサンディスプリングス市。州都アトランタに近い高級住宅地と商業地が中心の人口10万人の新興都市に、世界中から見学者が訪れる。サウジアラビア、中国、ウクライナ――。自治体運営に民間ノウハウを極限まで活用する「小さな政府」を見に来るのだ。
記事中で触れられているように、分断された米国の縮図を見る思いだとのこと。読もう読もうと思っていた貧困大国アメリカも随分時間が過ぎてしまったなあ。
ジョージア州は全米でも特殊で、特定地域の住民投票だけで市制化が可能だ。残りの地域の賛成は不要。豊かな財源を持つ地域だけで抜け出せばいい……。
(略)
しかし「所得の低い地域は取り残される。金融危機でその痛みはもっと深刻になった」(ジョージア州立大学のウォーラス教授)
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