マンション電力購入量、最大9割減 JXエネが自給支援(1面)
石油元売り最大手のJX日鉱日石エネルギーは2014年度にも集合住宅向けに電力自給率を大幅に高める電力システムの請負事業を始める。ガスで発電する燃料電池と太陽光発電装置を提供。マンション1棟が外部から購入する電力量を最大9割減らす。残る電力も東京電力など大手より安く提供して各戸のエネルギーコストを減らす。新たな電力サービスとして注目を集めそうだ。
記事では、マンションだけでなく家庭用燃料電池の開発についても言及。現在の価格は200万以上だが15年までに50万円程度に減らすという。(←エネファームというのは東京ガスの商品なのかと勘違いしていたが、JX日鉱日石エネルギーでも出していると知る。)
東電をはじめとする電力会社の価格値上げによって、こういったサービスが増えていくのかもしれない。電力消費量を減らし、より効率化するには、どんどん他会社が参入しやすい仕組みにしていけるといい。
都知事選、猪瀬氏が大きくリード 本社世論調査(1面)
石原慎太郎氏の辞職に伴う東京都知事選(16日投開票)で、日本経済新聞社は6?8日に世論調査を実施し、独自の取材を加えて情勢を探った。石原氏の後継指名を受けた前副知事の猪瀬直樹氏(66)が大きくリード。前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(66)や前神奈川県知事の松沢成文氏(54)らが追うが、水をあけられている。
肝心の結果がよく分からない。2位3位は宇都宮、松沢と続いているみたいだが数字がどのくらいなのか知りたいのにすぐに分からないもどかしさ。「猪瀬直樹で決定なのでもう気にするな」というメッセージなのだろうか。
春秋
被災地を取材した際、ご高齢の方が悔しそうに語った。津波警報に「いつも実際は大したことはない」と家にとどまり亡くなった友人も多かった、と。その被災地で今回、徒歩避難の原則をよそに車で逃げる人の渋滞が発生。昨年の教訓が生きていないと自治体は衝撃を受けている。正しく恐れ、行動する難しさを思う。
12/7の地震と津波警報について触れた文章。徒歩避難の原則は知りつつも、やはり車を利用したくなる気持ちもわかる。結びに、お決まりの「正しく恐れる」が使われているが、決して辿りつけない場所を望み続ける「“正しく恐れる”幻想」があるのだと思う。3.11クラスの災害で「正しく恐れる」ことが出来る人は“いない”と明言してもいいのでは?
より正確に言えば「誤った恐れ方を最小限に減らす」という方向性が大事なのだと思う。
⇒過去日記:「正しく恐れる」ためにはどうすればいいのか(2011年4月)
脱原発、足りない説明(3面)
今回の衆院選は東京電力福島第1原子力発電所の事故後、初めての大型国政選挙となる。「脱原発」を掲げる政党が多いが、時期は「即時」から「2030年代」まで幅広い。問題は経済社会が持続可能な現実的な道筋を示しているかどうか。電気代の値上がりや、電力の安定供給という課題への具体策も問われる。
記事の中では、温暖化対策での日本の国際的な位置づけの低下についても触れられているが、COP18が開催中であることもあり「25%削減目標」(鳩山イニシアチブ:まだ取り下げたわけではない)の取り扱いについても、もっと議論が聞きたい。
なお、河野龍太郎氏の意見が面白い。
各党のエネルギー政策は原発維持か、再生可能エネルギー推進かという二項対立になっている。しかし原発も再生エネも割高な電源だ。(中略)経済性では火力発電が優れている。温暖化ガス対策を進めつつ、化石燃料に移行すべきだ。
じり貧経済脱するには 先人に学ぶ大局観と周到さ(12面・中外時評)
江戸末期の備中松山藩の家老、山田方谷がいま静かなブームを呼んでいるということで、大河ドラマ主人公に!という百万人署名活動も展開中だという。調べると、こちら↓。
「雲中の飛龍山田方谷」NHK大河ドラマ放映実現を求める全国100万人署名運動実行委員会により署名活動が開始されました。ただいま全国で運動実施中です。署名活動に使用する用紙は当ホームページからダウンロード可能となっています。「山田方谷」の大河ドラマが見たい!という方、協力をよろしくお願いいたします。
「山田方谷マニアックス」という名前通り、イマイチ初心者向けの説明が少なく残念。「ケインズに先駆けた日本人」と呼ばれ財政再建で有名な人のようだ。
読書欄
- 作者: クリス・アンダーソン,関美和
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/10/23
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- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/11/07
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孤独死が社会問題となっている今日。だが人間が孤独であることには深い意味があり、尊い秘密があるのではないか。ここに描かれた兄弟の一生は不幸なのだろうか。それともそこには誰も侵すことのできない幸せがあるのではないか。
これもtwitter上で強く惹かれた本。来年読みます。
- 作者: 安野光雅
- 出版社/メーカー: 山川出版社
- 発売日: 2012/10/01
- メディア: 単行本
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