米欧FTA、中国を意識 貿易ルール、国際標準狙う 日・EUは自動車が焦点(5面・特集)
世界の主要国・地域の間で自由貿易協定(FTA)をつくる動きが加速してきた。米国と欧州連合(EU)はFTA交渉に入ることで合意。米国主導の環太平洋経済連携協定(TPP)は今年10月の妥結に向けた交渉が進む。台頭するアジアに背中を押された米欧の新戦略は、日本の対応にも影響を与えそうだ。
日本が交渉中のものはTPP以外に主要なもので、RCEP、日中韓FTA、日EU・EPAがあり、この記事の最後で挙げられている悲観的な展開は「TPP交渉に参加できず、EUからもEPA交渉中断を告げられる。間隙を縫って韓国が日本を外して中国との2国間FTAを進め、日本が孤立する」というもの。
また、せっかく締結しても、例外品目が多いと、貿易促進効果が小さいので意味がないという。
国内産業の保護は、どこの国でもやっているはずなのだが、その線引きがよく分からない。何か一冊読んでみないといけないのか?
なお、毎度忘れてしまうFTPとEPAの違いは以下の通り。
FTA:特定の国や地域の間で,物品の関税やサービス貿易の障壁等を削減・撤廃することを目的とする協定
EPA:貿易の自由化に加え,投資,人の移動,知的財産の保護や競争政策におけるルール作り,様々な分野での協力の要素等を含む,幅広い経済関係の強化を目的とする協定
日立が原発調査ロボット開発 無線で連携(7面)
日立製作所は災害現場など人が近づけない環境で、複数のロボットが連携しながら効率よく状況を調べるシステムを開発した。複数のロボットを使うため詳細な情報を迅速に把握できるほか、電波が届きにくい場所でも中継器のように使える。近く東京電力福島第1原子力発電所の建屋内で試験運用を始める。
日本は言われるほど「ロボット大国」ではなかったんだ…と幻滅してしまったのは、原発事故関連。当初、事故調査に動けるロボットはほとんどなかった。
原発の事故でも活躍できるロボットがあるだろうと多くの人は思っただろうが、実際に伝わってきたのは、米iRobot社の「PackBot(パックボット)」が投入されたというニュースだった。なぜ日本のロボットではないのか。本来、「どの国のロボットであろうがベストなものを使う」という状況であり、競争よりも協力が重要なのは事実であるが、感情としてガッカリした人は多かっただろう。
ところが田所教授によれば、「国産ロボットが出てきたら逆におかしい」のだという。なぜならば、「日本には原発の事故に対応する専門組織がない。自衛隊も警察も消防も専門機関ではないし、しかも原発用のロボットも存在しない。これで出動できるわけがない」(田所教授)からだ。
上の記事は2011年9月のもの。その後、原発対応版Quinceなど、日本製で調査に携わるロボットもあったものの、昨年末も残念がニュースがありガッカリしてしまったのだった。
東京電力は12日、福島第1原発2号機の原子炉建屋地下で、汚染水の漏えい経路を調べていた東芝製の「4足歩行ロボット」(重さ65キログラム)が歩行中にバランスを崩すトラブルがあり、調査を中断したと発表した。再開時期は未定。
東電によると、ロボットは階段を上がる際に後ろに倒れ、背後の壁にもたれかかって止まった。東芝関係者2人が現場に行き、十数メートル離れた地下階にある充電場所までロボットを運んだ。2人の外部被ばく線量は最大で0・5ミリシーベルトだった。
災害対応で充分な威力を発揮できるロボットが開発されることを応援したい。
⇒参考(過去日記):明るく協力できるといいな〜瀬名秀明『ロボットとの付き合い方、教えます』
http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20130130/robot
「強い熱 急に感じた」ロシア隕石 現地の日本人証言(35面)
頭から血を流した女子生徒が出口に殺到する。床に落ちたいくつものノートパソコン。「この世の終わりがついに来た」。15日の隕石(いんせき)上空爆発から一夜明けたロシア・ウラル地方チェリャビンスクで、日本人の大学教官や地元専門学校の生徒が飛来時の様子を生々しく証言した。
このニュースをはじめに聞いたときは、16日に地球に最接近した小惑星「2012DA14」の話だと思っていたが、結局、全く無関係の隕石だったという。NASAによれば、こういった隕石を事前に確認することは不可能だというが、観測できてしまった場合、対応が相当困難なだけに逆に混乱が大きくなりすぎる気もする。勿論、NASAの技術者も語るように、日本スペースガード協会みたいな団体はもっと必要なんだろうとは思うが。
また、事前に見つけることはできなかったのかという問いに対して、「観測できなかった」としたうえで「現在は、地球に飛来する可能性のある小惑星のうち、15%前後しか観測できていない」と述べ、既存の観測技術に限界があることを明らかにしました。グリーン氏によりますと、地球には、直径が3メートルから7メートルの小さな隕石が、ほぼ毎日、落下していて、そのほとんどが大気圏に突入した際に燃え尽きるか、海上など人の住まない地域に落下しています。
本協会はそのような災害から地球環境を護ることを目標として、地球に衝突する可能性のある小惑星、彗星をはじめとする地球近傍小天体の発見と監視を行い、またこれらの天体に関する広範囲な研究の促進とその啓蒙普及を図っていく。
なお、伊坂幸太郎の『終末のフール』が8年後に小惑星が衝突するが、防ぐ手段がないので地球は滅亡するという話だったことを思い出した。
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