Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

ついに第二回電王戦最終局!

ここ数ヵ月間、いつも心の片隅で将棋のことを思っていた。気がつけば、コツコツやっていたどうぶつしょうぎウォーズも3級に昇級しているし、将棋の本もたくさん読んだ。
それはひとえに第二回電王戦があったから。
そして電王戦を見てプロ棋士たちを知ることができたから。
そんな電王戦が明日の4/20で最終局を迎えるというのは、なかなか感慨深いものがある。


何はともあれ、前回4/13に行われた第4局。
米長会長を破ったボンクラーズの進化版puellaαと対局するのはベテランの塚田泰明九段。真の意味で借りを返すためには、まさに「絶対に負けられない戦い」だった。
これについては、関連記事を読むと分かるけれど、後半のニコ生のコメントは、「もはや別のゲーム」と化している戦いに、そして「指さし確認」で必死に駒の点数を数える塚田九段に対して始終爆笑が生まれ、解説の木村一基八段も半ば呆れ気味の微妙な雰囲気になっていた。
そして、ついに引き分けに持ち込んだあと、puellaαの開発者・伊藤さんも苦笑する和やかなムードの中、立会人からの質問に応じる塚田九段が、突然涙を流す。あの、空気が一変した感じは、リアルタイムで見ていなければ分からなかった。*1
あの涙だけで、塚田九段が、まさに泥をすする*2ような思いをして掴んだ引き分けであることが分かり、サトシン敗戦のときと同様にもらい泣きしてしまった。

そして最終局。
これまでの戦いから考えると、プロ棋士完全勝利は難しいのかもしれないが、そうはいっても大将戦で満を持してA級棋士が登場するということで期待は高まる。相手は、人間からしてみれば絶望的な台数で勝負に挑むGPS将棋だが、今回勝利することで、初めて塚田九段の泥をすすって得た引き分けが生きてくる。団体戦で何とかイーブンに戻すことができる。来年も「プロ棋士がコンピュータの挑戦を受ける」形での電王戦が可能となる。
そう、ここで負けると来年の対局の大前提が変わってきてしまうのだ。何とか頑張って欲しい!*3
PVはこちら↓

*1:SPA!の記事を読むと何となく伝わる。

*2:今回、泥仕合や泥にまみれるなど、泥というキーワードで文章を書く記事が多い。しかし、自分が一番共感した表現は「泥をすすって得た引き分け」だった。屈辱感がよく出ている。

*3:なお解説で第一局と同じ矢内理絵子女流四段が出ますね。この間で、女流棋士会の会長になられたということで驚きです。こちらも楽しみです。