Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経新聞5/12(日)

Wの未来(3面)

男性ばかりの世界の中で女性第一号となって活躍する3人のうちの一人に、プロクライマーの尾川とも子さんの名があった。昨年、女性で世界初の高難度「V14」の岩を完登というのは、どうすごいのか分からないが、男女の部門が無い分野で活躍するスポーツ選手というのは凄い。「理不尽な非難も受けたが」というのは何だろうか。

動くか北方領土問題 「等分論」日本揺さぶる(4面)

約10年間停滞していた北方領土交渉が再び動き出す兆しをみせている。安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は4月29日の首脳会談で、交渉を加速させ、最終的な解決を目指す方針で一致。大統領は面積等分で決着した中国やノルウェーとの領土・境界画定問題にも言及した。ただ、ロシアが北方領土問題で譲歩姿勢に転じたと判断するのは早計だ。交渉加速を経済協力の誘い水にする狙いとの見方が強い。

ずっと「2島」の話が聞こえてきて、面積等分では「3島+α」になるから、条件が良くなったように思うが、記事では、むしろ「警戒感」という論調。ロシアが例として出しているのは中ロで04年に国境を画定した事例と、10年のノルウェーとの事例。事情はこれらと異なるというのが記事の主張だが、実際に、現地にはロシアの人が多く住んでしまっていることも考えると、早期に解決する必要性というのが日本にもあると思ってしまうのが素人意見。

泣いてストレス解消

新年度が始まって約1カ月。新しい職場や学校の環境に慣れてくる頃だが、思うようにならず不満が募って泣きたい衝動にかられる人もいるだろう。我慢せずに思い切り涙を流してストレス解消を目指す方法が、カウンセリングなどに取り入れられている。

前半部では「泣くとストレスが減る」という研究の事例が、後半部では「失感情症」という症例について紹介されている。前半部の研究では、フランダースの犬火垂るの墓のビデオを成人に見せ、脳の血流量を測定するというテスト。テストを受けた9割が途中で泣いたとあるが、「約20人」という人数は、この種のテストでは少なすぎないか疑問。

コンピュータは人を超えるか

コンピューターが将棋でプロ棋士を破るなど、その進化がめざましい。近い将来、人工知能が人間の頭脳を上回り、様々な仕事を人から奪ってしまうとの懸念の声もあがる。コンピューターは人間社会にとって脅威なのか、それとも力強い味方なのか。ソニーコンピュータサイエンス研究所(東京・品川)の社長でもあるコンピューター科学者の北野宏明氏に今後の見通しを聞いた。

電王戦の話題を枕に表題のテーマについて北野宏明さんが語る。今後、コンピュータが人間の代わりに行う分野としては「やるべきことがはっきりしている仕事」として、「車の自動運転」を例に挙げている。事故ゼロがあり得ない以上、人間側のサポートが必要で、そのためには、人間の注意力を削ぐ「自動運転」は一長一短という感じもするが、そろそろ任せても良い時代なのかも。

永井均「哲おじさんと学くん」(第一回)

哲学的な悩みについて学くんが哲さんに教えを乞う連載小説?まずは、「人に理解してもらえないことを考えてしまうこと」について。コペル君(吉野源三郎君たちはどう生きるか』 )的な雰囲気を持っていて、楽しそうだ。学くんの脳内での悩みだけでなく、現実に学くんの周囲で悩ましい事件が起きるような展開を期待。

読書欄

アニバーサリー

アニバーサリー

女性にテーマが当たる小説。「食」が重要なモチーフということで「タッパー小説」という見立てをしているが、その切り口に惹かれる。未読だったが窪美澄さんは「くぼみすみ」さんと読むんだ…ということを知った。


ヴェルサイユの女たち: 愛と欲望の歴史

ヴェルサイユの女たち: 愛と欲望の歴史

著者は30年来庭師としてヴェルサイユで働いてきた人。17・18世紀、宮廷の社交界を美しく彩った寵姫たちは、上品な育ちのお嬢様よりも、娼婦に近い成り上がり者が多かったことを説明する本だとのこと。ほとんど全く関心を持たなかった分野だけに下世話な視点から勉強できそうで惹かれる。