- 作者: 須黒達巳
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2016/08/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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表紙にものすごく惹かれて、この本を読みました。
上半分にある4つの球体は、タイトルにもなっている「世にも美しい瞳」ということになります。
ただし、これは正面の4つのみの写真で、ハエは全部で8つの目があるとのこと。(顔の横と後ろに小さめの目がある)話はズレますが、、岡目八目(傍目八目)という、「当事者よりも第三者の方が客観的に物事をみることができる」という意味の慣用句がありますが、こちらは「8つの目」ではなく、「囲碁の八目先が見える」という語源が主流みたいです。
さて、自分が、この「瞳」に惹かれた理由は、確かに美しいと感じたこともひとつの理由ではありますが、それ以上に「こ、これは、ガイバー!!」と思ったからでした。
ただ、本を読んでみると、書いてませんでした、強殖装甲ガイバーのことは…。ハエトリグモのことがたくさん書いてありました。(当たり前ですが)
でも、毛がもふもふしているからでしょうか。大体の昆虫が気持ち悪く見える自分にとって、ハエトリグモが「可愛らしく見える」ということは、なかなかの驚きでした。(ちなみにもふもふ感が特に強いのは、ネコハエトリで、これも可愛いですが、国内ではカタオカハエトリという種類、外国では、派手なピーコックスパイダーのうちモノトーンのものがカッコ良くて好きです。
それだけでなく、本の一番最初に書かれている通り、家の壁を歩いているクモは、基本的にハエトリグモ(アダンソンハエトリ)だそうで、アレをよく見ると、こんな顔しているのか!ということにやっぱり驚きました。
身近にいた虫なので、親しまれ、江戸時代にはハエトリグモに虫を捕らせる「座敷鷹」という遊びがあったり、今でも行われるハエトリグモ(ネコハエトリ)の相撲「ホンチ相撲」などの遊びがあるそうです。
そういったハエトリグモの「身近さ」という特徴から、この本は、「生態の説明」、「写真集的な部分」以外に、「ハエトリ観察入門」という章が設けられています。
ハエトリ観察の大きなメリットが「1か所でたくさんの種類を見つけることができる」ことです。例えば、著者の実家(横浜)近くにあるちょっとした散歩道では12種類を見つけることができました。
ハエトリグモは世界で5000種類以上、日本で100種類以上ということで、ポケモンGOで見つかるポケモンは世界で149種類、日本では142種類ということで、日本でのハエトリグモとポケモンの種類は同じくらい。この感じからすると、1か所で12種類というのはなかなかのものです。
ということで、外にハエトリグモを見つけるのも楽しそうです。が、まずは、家の中にいるアダンソンハエトリを捕まえて、その瞳をじっくり観察することから始めたいと思います。
あと、こういう本を見ると、ちゃんとしたカメラを買いたくなりますね。
参考(過去日記)
写真集の感想を集めてみましたが、あまりトライしてないジャンルですね…。