Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

新型コロナ禍での生活(1月下旬~3月中旬)

ほんの2~3か月には全く予想しないほど大きく生活が変わってしまいました。
最近では(もう元には戻らないという意味で)「コロナ後」「ニューノーマル」なんて言葉が使われるのも見かけますが、「元の生活」がどこまで取り戻せるのか、心配でたまりません。
生活が変わるのと合わせて「考え方」も変わってきます。例えば、数か月前なら気にも留めなかった行動に怒りを覚えたりもするのです。

3月末に、関西の大学の学生が3/2~13に卒業旅行で欧州を訪れて、その後のクラスター発生の原因となったことがわかり、強い非難を浴びました。
また、つい最近のことですが4/15のニュースでは、ファーストレディである安倍昭恵夫人が3/15に約50人の団体ツアーと共に大分県宇佐市宇佐神宮を参拝していたことが分かり大きな問題になりました。
確かに、4/26現在、そのような旅行に行く人がいれば、自分も間違いなく強い言葉で非難するでしょう。
しかし、状況は日々変化し、それに伴って自分の心情も変わっていきます。
さらに、個人的な話ですが、3月末~4月上旬のタイミングでの家族旅行を昨年から計画していた(結局キャンセルした)ので、場合によっては、自分が非難される立場にあったかもしれないのです。

そこで、過去の自らのtweetを辿りながら、自分が新型コロナウイルスとどうつき合ってきたかを確認してみました。

1月下旬


ツイートで最初に新型コロナウイルスについて触れたのは1/26で、Amazonで観たドキュメンタリー映画『一人っ子の国』の感想を挙げています。この時点では、コロナの件はリスクは自覚しながらも完全に他人事でした。なお、1/23に中国政府が武漢封鎖を決定していますが、2/3にダイヤモンドプリンセス号が横浜に寄港するに至ってもなお、それほど危機感はありませんでした。
この時期は、4月頭に予定していた家族旅行の行き先として「台湾に行きたかったけど、台湾はちょっと無理っぽいぞ」と、行き先を近場に変更せざるを得ないとは考えてましたが、「日本なら安全だろう…」という甘い考えでした。
なお、1/28に「募ってはいたが募集はしていない」の国会珍答弁があり、ニュースでも「桜を見る会」の話がまだ盛り上がっていました。

  • 1/25は行けなかったけどLOVE JAM田島貴男プレゼンツのライブイベント)。
  • /26 鬼滅の刃のアニメ第一回を見る。-1/31 KIRINJIが現メンバー構成としてはツアーまでということを発表。

2月上旬


あれ?コロナ関連のツイートが少ない…。仕事が一番忙しい時期だったからなのかもしれません。このときはまだ「3密」を意識しない外出形態ですね。

2月中旬

この頃、韓国では新型コロナ対策についての報道が賑わっていました。
tweetを見返すと、この頃も桜を見る会の前日の夕食会の話題をRTしており、コロナの話題は少ないのかと思いきや、小泉進次郎の名言「 反省しているんです。ただ、これは私の問題だと思うが、反省をしていると言いながら、反省をしている色が見えない、というご指摘は、私自身の問題だと反省をしている」は2月16日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合を欠席して地元で後援会の新年会に出席していたことに対するものでした。
思い返すと、DP号からの下船が始まる2/20の直前の2/18に岩田健太郎氏による船内レポートの動画が上がっているので、日本政府のコロナ対策に世間的にも批判の声が上がり始めた時期は2月中旬という感じでしょうか。
船内に入った厚労省職員が無検査で通常業務に戻ったりしているのは、当時も批判されていますが、今考えるとちょっとありえなさ過ぎて驚きます。
ちょうどこの頃、タクシードライバーの感染が話題になっていたのにもかかわらず、乗ったタクシーで「うちは特に厳しく言われませんね」とマスクしていない運転手に言われて殺意を覚えたので、個人的にも少しピリピリし始めた頃です。

2月下旬


2/21に『37セカンズ』見ました。(『パラサイト』超えの映画でした。)
この映画を見に行ったときは、密閉空間はまずい、という認識はあり、少しおっかなびっくりで見に行った記憶があります。ちなみに世間的には『ミッドサマー』が猛威を振るっていた時期です。
2/25に初の専門家会議開催というのは「遅い」と感じた覚えがあり、やはり2月中旬あたりからだんだん意識が変わってきたのでしょう。
それにしても2/26段階での日本での死者数は1人(クルーズ船除く)、韓国は11人という少なさにも衝撃を覚えます。
すでにPCR検査の検査数が韓国と日本では大きな差がありましたが、それに対して「検査数を増やすのはよくない」論がこの時期は優勢でした。

さて、2/24の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」で「この1~2週間の動向が、国内で急速に感染が拡大するかどうかの瀬戸際である」という話が出ますが、完全に風向きが大きく変わったのが2/20でした。

「イベント開催の必要性、検討を」 新型肺炎厚労省20日

 新型コロナウイルスの感染拡大にともない、国内でイベントの中止などが相次いでいることを受け、厚生労働省20日、「開催の必要性を改めて検討するようお願いする」などとする声明を出した。一律に自粛を要請することは見送ったが、感染の広がりなどによって今後見直すとしている。
「イベント開催の必要性、検討を」 新型肺炎で厚労省 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

その後、スポーツイベントや美術館の休館など、事態が急速に動きます。
さらに、2/26には、安倍首相が、全国的なスポーツ・文化イベントなどについて2週間の自粛を要請することを表明、さらに、2/27に安倍首相による全国小中高の一斉休校要請が出ます。そして2/29に記者会見と、26日→27日→28日の日ごとのドタバタ感がすごいです。
安倍さん本人は自画自賛のようですが、休校要請については決定過程が不透明で、かつ「専門家会議の意見を聞いていない」ことが禍根を残したと考えます。つまり、専門家会議の意見も聞いて3/19に休校要請を一旦解除することになりますが、専門家会議の意見としては、そもそも一斉休校が不要と考えていたから解除を求めたわけです。
実際に継続していたら学校でクラスターが出たかもしれないというのはその通りなのですが、プロセスが不透明で科学的ではないことに加え、「木曜発表で次週から休校」という急すぎるスケジュール、また、文部科学省など内部の調整もできていないことまで露呈し、政府への不信感が増す大きな出来事だったと思います。


なお、個人的には、休校期間と合わせて2週間はテレワークがメインに。「今現在の生活」に大きくシフトし始めた時期です。

  • 2/23 これ以降、土日のランニングは花粉症対策としてマスク着用
  • 2/24 ビブリオバトルのチーム対抗戦の話題が、参加していない飲み会で盛り上がりジェラシーを感じる
  • 2/28 休校要請を受けて、勤務先も「出社(極力)禁止令」が出る

3月上旬

→まだこの頃は、マスク不要論も多かったです。

→自分の、「感染者数」に対する不信感はこの頃からあったのですね。


→ずっと変わらない意見

この時期、クラスター発生源として、スポーツジムやライブハウスが連日話題に挙がり、ライブイベントには逆風になります。さらに、3/9の専門家会議 では「スポーツ・文化イベントの自粛要請を19日ごろまで延長する意向」が出され、ますます辛い状況になっていきます。

なお、2/24の専門家会議で「これから1、2週間が瀬戸際」と言われて以降、阿部さんが「これから1~2週間」を連発したので、いつになったらその日が来るのかと心配しましたが、3/9の専門家会議で、そのレビューをした形になります。
また、3/5に中国と韓国からの入国を大幅制限することを突如発表しましたが、明らかに判断が遅すぎた上に、習近平国賓来日延期のニュースと重なり、なぜ遅れたかの理由もそこに求めざるを得ない状況。さらに、入国制限に踏み切った背後に百田尚樹・有本香両氏との会食(2/28)があったとの憶測も流れて、安倍政権の「国民の命を守る」ための政策判断に「科学」が一切無関係であることが知れ渡り、不信感というよりは、怒りと呆れが強くなりました。
繰り返しになりますが、判断基準や決定過程が明確で科学的であるということが絶対的に重要です。当然、後年にその判断を検証できるよう「議事録」も重要になってきます。


この時期に発覚した加計学園の韓国留学生の面接試験に関する報道もあやふやにしたくないニュースですね。

3月中旬

→これはいい文章でした。安倍さんには「言葉への信頼や経緯」がない。これは確かだと思います。

→五輪については、今は、安倍さんが「2021年開催」を、専門家の意見を聞かずに決めたことに怒りを覚えています。


プロ野球Jリーグの開幕延期に引き続き、遂に3/11に夏の高校野球の中止が発表になり、いよいよ東京五輪の開催をどうするかという話になっていきます。
ところが、3月に入ってからコロナ感染者の世界分布状況が大きく変わっており、むしろ欧米が深刻な状況に陥り、3/11にWHOがパンデミックと認めます。よく比較されるカリフォルニアとニューヨークは、カリフォルニア州は3月4日に、ニューヨークは3月12日に非常事態宣言を出し、外出禁止令もそれぞれ3/19(サンフランシスコは3/16)、3/20に出されます。
おそらく、日本とIOCが綱引きをしていた時期なのかもしれませんが、3/14の改正新型インフルエンザ等対策特別措置法の施行に伴う安倍首相記者会見でも五輪の延期については触れられませんでした。
さて、繰り返しになりますが、4月半ばになってから非難される、いわゆる3連休の「気の緩み」の引き金を引いたのは、満開の桜もありますが、3/20に出た休校要請の解除だったと思います。変な時期に休校要請を出してしまったので、これを解除するときに「状況が改善している」という情報を発してしまうことになります。
また、3/19にアテネパナシナイコスタジアムで開催された聖火引継式もその流れを助長しました。
3月中旬の時期に引き締めのために休校要請が出され、五輪延期が発表
されていたら、「気の緩み」はかなり少なかったのではないでしょうか。
(なお「気の緩み」という言葉を政府側が使うことは、責任逃れにも見え、いやな気持がします。)
さて、新型コロナ以外では、3/11のタイミングに、森法務大臣の「311では検事が最初に逃げた」発言など検事長の定年延長問題が盛り上がりますが、安倍政権は人材が豊富過ぎて笑ってしまいます。(森法務大臣公職選挙法違反疑惑で辞任した河合克行議員に代わって就任)

安倍昭恵夫人の大分旅行について

さて、最初に話題にした安倍昭恵さんの宇佐八幡参拝について話を戻します。
当時の感覚に戻しても、「コロナで予定が全部なくなっちゃったので、どこかへ行こうと思っていたんです」という思いつきから大分に行ってしまうのは感覚としてはついていけません。さらに3/14は安倍首相記者会見、さらにどこまで把握していたのか不明ですが、3/18の週刊文春では森友問題が再燃します。
こういった問題意識のもとに尋ねられた質問に対する安倍首相の答弁(4/17)は以下でした。

  1. 神社の参拝は密閉ではない。3密が重なったらダメだと申し上げている
  2. 小池百合子東京都知事による週末の外出自粛要請(3月25日)や自身による不要不急の外出自粛要請(同28日)より前だった
  3. その後は昭恵氏による都外への移動はなかったと

ずれすぎです。
まず「3密が重なったらダメ」というのは、その後、菅官房長官が指摘しているように誤りですが、「自粛要請」が公式に出る前なら何をしてもいいと考えているようにしか思えない答弁で、しかも3点目の「都外への移動はなかった」は、すでに3月下旬の都内レストランでの花見会食が問題になっているための苦し過ぎる言い訳。
素直に認めて謝った方が印象が良いのに、どうしても「謝ったら死んじゃう病」が抜けないのでしょうか。
また、森友問題は、昭恵さんも深く関係しており、安倍さんの答弁のために官僚が自殺していることが明らかになっているのに開き直りの発言ができるというところは理解できません。
3/15のツイートで引用した通り、「安倍首相の発言には、言葉を尽くせば意見の異なる相手の心でも動かすことができるという、言葉への信頼や敬意が感じられません」ということを、また実感した答弁でした。


(3月下旬以降は、アベノマスク、非常事態宣言、相次いで報じられる芸能人の死など、さらに世の中が変わったのでいったん終わります)