Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

歴史地理に詳しくなりたい~『一冊でわかるロシア史』×『絶対に住めない世界のゴーストタウン』

職場の同僚に東ヨーロッパの国出身の人(日本語は問題なし)がいることもあり、ヨーロッパのロシア寄りの地域に地理的にも歴史的にも興味があります。
先日読んだ『マウス』も、歴史だけでなく、東ドイツポーランドなどの地理的な位置関係が勉強になりました。
ネットで「バカ日本地図」とか「うろ覚え日本地図」という企画が定期的に話題になり、テレビ番組で外国人に世界地図の中での日本の位置を答えさせて驚く、みたいな企画があります。あれは見ている側では確かに楽しいですが、自分が質問されたら、東欧やアフリカの国は勿論、西欧や東南アジアでさえ、位置どころか国の名前すら覚束ないかもしれません。
また、国際ニュース的には、ウクライナの話題は、ここ数年話題に上ることが多かったですが、12月にニュースになったアルメニアアゼルバイジャンの紛争の話は、その重大性と比べて、位置が全く分かりません。
そういうこともあり、積極的に歴史地理の勉強をしようと思い、少しずつでも勉強したいと思ったのでした。

『一冊でわかるロシア史』

この本は字が大きい。これは素晴らしいと思う。もう少し図表を増やしてもいい気がするが、圧倒的な量の少なさは、むしろ知りたければいくらでも調べられるネット時代に即している気がする。


しかし、一国の歴史だけを辿るのはなかなか辛いというのが改めての発見(笑)。
高校時代もセンター試験は倫理成型で受験したし、世界史というもの自体を勉強してきていないので、「東ローマ帝国」(ローマ帝国は知っているけど、東ローマ帝国とは?)とか基本的な国の名前がわからない。これは、他の国の歴史も併せて勉強しなくては!というように褌を締め直したのでした。

特に、何度も名前が登場するドイツ、またナポレオンの遠征で関係のあるフランス、そしてアルメニアの問題で対立がささやかれたトルコあたりとの関係を勉強したいです。

コーカサス地方とゴーストタウン

この本では、アルメニアアゼルバイジャンの歴史については触れられていませんでしたが、その北側にあるジョージアの紛争(2008年の南オセチア紛争)については数ページ割かれていました。
ソ連からロシアに変わる際に既に独立していたジョージア内の新ロシア的な南オセチアアブハジアジョージアと争ったのが南オセチア紛争。
南オセチアアブハジアは、停戦後に独立国家となるも、現在も「未承認国家」だと言います。

黒海カスピ海を繋ぐようにあるコーカサス山脈の南北に広がるコーカサス地方。カブトムシの名前についていたので知っている名前ですが、こういうのは間違って覚えている場合があると思い、本を見ると「コーサカス地方」と誤植があり、焦りましたが、コーカサスで正しいです。(別の読み方ではカフカス

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p193図


なお、「アブハジア」という親しみの無い国名に見覚えがあり、振り返ると、以下の本にあったのでした。

絶対に住めない 世界のゴーストタウン

絶対に住めない 世界のゴーストタウン


紛争後に急激に衰退してしまい、市街地と周辺地域の大部分が無人のままだというアブハジアの町。山岳地方なので日本で言うと群馬や栃木の温泉街みたいな風景に見えますが、人がいないと知ると、色々と考えてしまいました。
Amazonの紹介にあるように「無理な都市計画、紛争による破壊、疫病の流行、鉱山の閉鎖、火山の噴火、大企業の撤退、一攫千金の夢の果て」、衰退した原因は、それぞれですが、どの写真も、そこに「(人が住んでいない)意味」を見出そうとしてしまいます。(羊頭狗肉なタイトルですが、アブハジアも含めて 住居規模に比べてごく少数が住んでいるところもあり。)
一方で、取り上げられた地域に親しみを持っていたり、歴史に関する知識があれば見方もまた変わってくるとも思ったのでした。


なお、この本の最初は東アジアの事例ということで、中国の無理な都市計画の事例が並び、やはり中国!と思っていたのですが、不動産バブルでゴーストタウン化したスペイン(セセーニャ・ヌエボ)の事例もあり、よく考えたら、日本のリゾートマンションも似ています。
しかし、そんなリゾートマンションもコロナ禍のテレワーク推進で再び注目が集まっている(テレビで見たのは越後湯沢)ようで、パリにそっくりなゴーストタウン天都城(中国)も人口が増えているという記事を見るにつけ、きっかけ次第なのかもしれないと思ったのでした。

まとめ

2021年も始まったばかりなので、今年はもっと(日本も含めて)歴史地理についての見識を深めようと思います。頑張ります。
ところで、ロシア史を概観してみても、バトルフィーバーJの中にバトルコサックという戦士がいる理由はわかりませんでした。謎は深まるばかりです。

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)

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いまさらですがソ連邦

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