Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

よしながふみ『西洋骨董洋菓子店』全4巻

西洋骨董洋菓子店 (1) (ウィングス・コミックス)

西洋骨董洋菓子店 (1) (ウィングス・コミックス)

フラワー・オブ・ライフ』『大奥』『きのう何食べた?』を経て、代表作ともいえる本作品に辿り着いた。
2001年にテレビドラマ化されたが、今年になって、アニメ化(フジテレビ系ノイタミナ枠)+韓国で映画化の話があるという。

第1巻の発売は2000年6月ということで、8年近く前になるが、絵柄はほとんど変わらない。かといって、今の絵に不満があるわけではないので、この頃から高い完成度を誇っていたともいえる。ちなみに、よしながふみ作品の絵柄のポイントは、繊細かつ力強さを感じるアゴのラインだろうか。男女問わず、表情がアゴに表れている。余談だが、『ウイングマン』連載の頃、桂正和は、女性キャラのアゴのラインに命をかけていた、というような話を聞いたこともあり、キャラクター造形の重要なポイントのひとつであることを改めて感じた。

ストーリーは、基本的には、若い男4人が、職場であるケーキ屋を舞台にして、さまざまな人間関係を繰り広げるというもの。登場人物の数等を考えると、『フラワーズ・オブ・ライフ』の縮小版ともいえそうだ。しかし、『フラワーズ・・・』が、かなり深いテーマに入り込んだのと比べると、『西洋・・・』は、最後にサラリとかわす感じでさっぱりしている。逆にケーキへの入れ込み度が高いので、ストーリー云々ではなく、甘いものが好きな人にはオススメの作品。
なお、ご都合主義を避けるような、もやもやっとしたエンディングは嫌いではない。が、4巻に入ってから急にギヤが入り加速度を増した展開を考えると、「万事解決」的な終わり方を望んでしまう気持ちもある。とはいえ、10巻程度の長丁場なら、ケリをつけてほしい気持ちが勝るが、全4巻の作品ということを考えると、すべてが解決しなくてもいいのではないか。

これまで読んだ4作品は、どれもそれぞれに特徴があり、優劣はつけがたい。『西洋骨董洋菓子店』も、確実に、読み過ごせない・読み返してしまう作品であり、誰にでもお薦めできる。最近まで、こんな面白い作品を描く漫画家がいることを知らなかったのは、本当に悔しい。
ところで、いわゆるBL的な部分は、それほどハード?なものではなく、受け入れられた。ラストまで考えると、この作品に不可欠な要素だし、不自然ではなかった。
〜〜〜
さて、悔やまれるのは、ドラマ版を見ていないこと。

という主要登場人物4人は、豪華なだけでなく、美男子の選出という点でも納得のキャスティング。特にタッキー*1
ただし、原作と設定が異なるためか、椎名桔平阿部寛がやや年が行っている。原作に忠実になるのであれば、どちらかを、竹野内豊あたりが演じることになるだろうか。
まあ、キャスティングの話は置いといて。このドラマは、「劇中に出てくるすべての音楽がMr.Childrenの楽曲で構成」されているという点だけをとってみても自分にとって見る価値あり。主題歌である『youthful days』は、このブログのタイトルのネタ元でもある。
Amazonで検索してみると・・・

アンティーク ?西洋骨董洋菓子店? DVD-BOX

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DVD−BOXが出てるのか!?
見る時間が無くても買いたくなってしまう。
ジャケ写を見る限り、4人の配役は完璧だ!特に阿部ちゃんのはまり方がすごい。

*1:自分にそのケはないのですが、旬の頃のタッキーは、日本一の美男子だと思います。一方で、小栗旬の売れ方が自分には理解できません。