2021-01-01から1年間の記事一覧
ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語 (コルク)作者:品田遊コルクAmazon この本を読むきっかけになったのは『変な家』。 話題になっていたということ以上に、やはり間取り図メインの本ということに惹かれた。 『変な家』の感想を簡潔に言うと、とて…
ドミニク・モル監督『悪なき殺人』 とても見ごたえのある映画で、大満足だった。 この映画は、同一の事件を 、 登場人物それぞれ別の視点から描くことで、事実が明らかになっていく「羅生門」スタイルを取る。同一事件を語るので、時系列は行ったり来たりす…
TN君の伝記 (福音館文庫 ノンフィクション)作者:なだ いなだ株式会社 福音館書店Amazon前半の感想はこちら↓ pocari.hatenablog.com 『TN君の伝記』の後半の話は、特に今の政治の風景と重ねながら読んだ部分が多かった。 日本の歴史をしっかり辿ったのは中学…
TN君の伝記 (福音館文庫 ノンフィクション)作者:なだ いなだ株式会社 福音館書店Amazon先月11/6・7に行われたビブリオバトルのWebイベント「Bib−1 グランプリ 2021」(ビブワン)はいつも以上に色々な本の紹介があり、とても楽しく視聴した。 『TN君の伝記』…
今、キム・ジヘ『差別はたいてい悪意のない人がする』という本を読んでいます。差別はたいてい悪意のない人がする: 見えない排除に気づくための10章作者:キム ジヘ大月書店Amazon自分も差別的な発言をしていることや、そもそも自分が持っている特権への自覚…
本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式 (文春e-book)作者:石井 光太文藝春秋Amazon 日本は国民の7人に1人が貧困層。君たちが幸せをつかむために今知るべきこと。最底辺のリアルから始まる「新しい世界」のかたち。人生への向き合い方が「180度変わる」…
止まりだしたら走らない作者:品田遊コルクAmazonついこの前読んだ『名称未設定ファイル』の品田遊のデビュー小説。 pocari.hatenablog.com 自然科学部の都築くん(1年生)と新渡戸先輩(2年生)が東京駅から中央線に乗って高尾山まで行く間の会話をベースに…
映画を見た当日は、朝、国分寺~府中付近を18キロラン。 急いで戻り、前日に予約していた10時15分からの上映に間に合うように、長男と立川に向かったが、親子それぞれにミスがあって時間を取られ、開始数分経ってからの劇場入りとなった。 このすったもんだ…
アンソーシャル ディスタンス作者:金原ひとみ新潮社Amazon毎週の習慣として、土日は朝ランニングに出かけて、帰り際に新聞(土曜日は朝日、日曜日は読売)を購入する。書評欄を読むためだ。(あと数独) 書評が本そのものよりも良いところは、「読み終わらな…
名称未設定ファイル作者:品田遊コルクAmazon17編が入った短編集だが、ネット炎上や掲示板など、インターネット上の話題を扱ったものが多く、最も短いものは2ページの超短編。縦書きだけでなく、突然上下を逆さ*1にして横組みの掲示板小説に移行したりとバラ…
www.youtube.com 本当は、『空白』か『護られなかった者たちへ』が見たいと思っていた。 しかし、それでも『リョーマ!』を選んでしまったのは、邦キチのせいだ。 もともと映画館で予告編を見たときから気になり過ぎていたこの映画。登場人物たちが、少しぎ…
牧師、閉鎖病棟に入る。作者:沼田 和也実業之日本社Amazon これまで牧師として見舞いに行っていた病院へ、患者として入院した著者。その病棟は、分厚い扉で仕切られ−。 「ありのままでいい」と語ってきた著者が、ありのままに生きられない人たちと過ごした閉…
What a Wonderful World with Original Love?[完全生産限定盤][CD+DVD]アーティスト:Various ArtistsビクターエンタテインメントAmazon 今回、Original Loveのデビュー30周年を記念して制作された初のオフィシャル・カバーアルバム「What a Wonderful World …
野田聖子さんの本を読んだのは中島岳志さんが著書『自民党 価値とリスクのマトリクス』で『私は、産みたい』を「名著」としていたからで、総裁選に名乗り出た4人の中では(マトリクス的に)最も共感できる場所に位置する野田聖子という政治家に興味があった…
河野太郎が自民党総裁選に立候補した。 news.yahoo.co.jpはっきり言って、臨時国会召集を拒否していて総裁選モードになっている自民党全体がダメなのだが、この総裁選で選ばれた人が次の日本の首相になると考えると無視はできない。 さて、河野太郎といえば…
M・ナイト・シャマラン『オールド』 www.youtube.com 「シックス・センス」「スプリット」のM・ナイト・シャマラン監督が、異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖とサバイバルを描いたスリラー。 この映…
砕け散るところを見せてあげる(新潮文庫nex)作者:竹宮 ゆゆこ新潮社Amazon 読み終えて、あれ?思っていたのと少し違ったと思った。 というのは、ラノベをあまり読まないので、そこに、漠然と野崎まど的な「ぽかーん感」を期待していたところがあるからだ。…
『心のノート』を読み解く作者:牧子, 小沢,孝, 長谷川かもがわ出版Amazonこの本は、2002年に文科省が全国の小中学校に「心のノート」を配布したことに対して、その問題点を、小沢牧子さん(1937生まれ)、長谷川孝さん(1941生まれ)、北村小夜さん(1925生…
最近、上野動物園のパンダに関するニュースがあった。 野動物園(東京都台東区)は19日、雌のジャイアントパンダ「シャンシャン」(4歳)が展示室のアクリル板を壊したと公式ツイッターで明らかにした。影響で一般公開が約40分間中断した。シャンシャン…
竜とそばかすの姫 オリジナル・サウンドトラック (通常盤)アーティスト:ヴァリアスアリオラジャパンAmazon今回ほど予習せずに見に行ったのも久しぶり。難しい話だったら困るからと、映画館の席に座ってから公式HPであらすじを確認したくらいだ。 というのも…
メンタリストDaiGoが自身のYouTubeチャンネルでホームレスや生活保護受給者を差別する発言をして問題となりました。 先日の小山田圭吾の騒動で勉強になったのは、関連団体の抗議文を読むことが自分にとって頭の整理になるということでした。その分野の専門家…
今回は最近読んだ3冊を振り返りながら、対話について学んだことを整理したい。 富永京子『みんなの「わがまま」入門』 みんなの「わがまま」入門作者:富永京子左右社Amazon納得いかない政治が続くことから、最近でこそ、ネット署名の活動に参加したりするこ…
QJKJQ (講談社文庫)作者:佐藤究講談社Amazonついこの前の直木賞を佐藤究が取り、受賞作の『テスカトリポカ』と同様に気になっていた江戸川乱歩賞受賞作『QJKJQ』を読んでみた。 タイトルに何となく(大好きな)メフィスト賞作品っぽさを感じたのが惹か…
昨日は、東京オリンピックの開会式があった。その直前は怒涛の一週間だったことは、あとになって忘れてしまうかもしれないので、簡単にメモをしておく。 7月14日:東京オリンピック・パラリンピック開会式の楽曲制作メンバー発表。小山田圭吾が入っているこ…
分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議作者:河合 香織岩波書店Amazon 大好きな河合香織さんの本ではあるが、全体としては読みにくいと感じた。ひとつ個人的なことを言えば、「心を亡くす」タイプの多忙で、集中して本が読めない日が続いているということ…
マリー・アントワネットの日記 Rose (新潮文庫nex)作者:トリコ, 吉川新潮社Amazonマリー・アントワネットの日記 Bleu(新潮文庫)作者:吉川トリコ新潮社Amazon『ベルサイユのばら』経由で一番気になった小説。 吉川トリコは「⼥による⼥のためのR-18⽂学…
旅を栖とす作者:高橋 久美子KADOKAWAAmazon 5/12のアトロク(ラジオ番組アフター6ジャンクション)のサウンドスケープ特集がよかった。 これまで、少し足を伸ばせば簡単に行けたあの街ですら、今は、はるか遠い星のよう。だったら、いつかの旅行で訪れたあ…
<ヴィジュアル版> フランス革命の肖像 (集英社新書)作者:佐藤 賢一集英社Amazon 『ベルサイユのばら』と『大奥』を読んで本当に良かったのは、歴史に興味が沸いたこと。 これまで、フランス革命に対する自分の認識は「非難爆発(1789)フランス革命」という…
となりの難民――日本が認めない99%の人たちのSOS作者:織田 朝日発売日: 2019/11/01メディア: 単行本 「難民」という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか? 外国で住む場所がなくなった人? それとも、どこか遠い国にあるキャンプの人たち? じつは、日本…
ベルサイユのばら 3 (集英社文庫(コミック版))作者:池田 理代子発売日: 1994/12/01メディア: 文庫ベルサイユのばら 4 (集英社文庫(コミック版))作者:池田 理代子発売日: 1994/12/01メディア: 文庫ベルサイユのばら 5 (集英社文庫(コミック版))作者:池田 理代…