Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

人が人を殺すということ〜中村文則『悪意の手記』

悪意の手記 (新潮文庫)作者: 中村文則出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/01/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (14件) を見る 初・中村文則作品。 中村文則は、年末にpodcastで聞いた、西加奈子・小林エリカとの鼎談が良かった。 特別番組「西加奈子×…

嬉し過ぎる展開に涙涙〜アーネスト・クライン『ゲーム・ウォーズ』(上)(下)

ゲームウォーズ(上) (SB文庫)作者: アーネスト・クライン,toi8,池田真紀子出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2014/05/17メディア: 文庫この商品を含むブログ (35件) を見るゲームウォーズ(下) (SB文庫)作者: アーネスト・クライン,toi8,池田真紀子出…

メタミステリはgrooveが重要!〜『コミケ殺人事件』VS『ウルチモ・トルッコ犯人はあなただ!』

特に新本格と括られるような作品が典型だと思うが、ミステリの中でも好きなのは、過去作品のミステリやトリックについての言及が多い作品。つまり、作中の人物が作品内でミステリというジャンルの批評をしてみせるようなメタ要素の強い作品で、それがあるこ…

官能小説×ミステリ〜花房観音『女の庭』

女の庭 (幻冬舎文庫)作者: 花房観音出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/08/05メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 恩師の葬式で再会した五人の女。近況を報告しあううちに、教室で見たビデオの記憶が蘇り――。先生と濃厚なセックスをしていた、あの女…

セクシュアルマイノリティに関連する本の感想 目次

家族愛について考える傑作〜田亀源五郎『弟の夫』全4巻(2018年5月) 何を知っていれば他者を傷つけないで済むのだろうか〜森山至貴『LGBTを読みとく』(2018年1月) 心の性について考える〜毎日新聞「境界を生きる」取材班『境界を生きる 性と生のはざまで…

何を知っていれば他者を傷つけないで済むのだろうか〜森山至貴『LGBTを読みとく』

LGBTを読みとく: クィア・スタディーズ入門 (ちくま新書1242)作者: 森山至貴出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2017/03/06メディア: 新書この商品を含むブログ (9件) を見る あまりミステリばかり読むのもどうか、ということで、年末から年始にかけては、こ…

メフィスト賞作品の続編対決『虹の歯ブラシ』VS『六とん2』

これはひどい!と言わざるを得なかった2作品である、早坂吝『○○○○○○○○殺人事件』と蘇部健一『六枚のとんかつ』。それぞれの続編を同じタイミングで読んだので、まとめて感想を。 早坂吝『虹の歯ブラシ』 虹の歯ブラシ 上木らいち発散 (講談社文庫)作者: 早坂…

松岡茉優から目が離せない2時間〜映画『勝手にふるえてろ』

勝手にふるえてろ (文春文庫)作者: 綿矢りさ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/08/03メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 14回この商品を含むブログ (39件) を見る 初恋相手のイチを忘れられない24歳の会社員ヨシカ(松岡茉優)は、ある日職場の同期のニ…

声に、音に魅了されたアニメ〜『メイドインアビス』

メイドインアビス Blu-ray BOX 上巻出版社/メーカー: KADOKAWA メディアファクトリー発売日: 2017/10/25メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (8件) を見る kindleFIREでの通勤時アニメ視聴が定着した2017年は多くのアニメ作品を見た。 思いつくだけで「嘘…