Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

小惑星を地球に衝突させて人類が助かるという「ねじれ」

奥さんがゴーギャン展を見に行きたいとのことで、献身的な夫(笑)は、子ども二人を連れて宇宙科学館に。(カメラ故障のため写真無し)

仙台市天文台よりも子ども向け施設ではあるが、それだけに、二人とも熱中して遊ぶ施設が多く、10時頃に到着して、13時近くまで過ごした。

目当てはプラネタリウムだったが、久しぶりに感動したような気がする。(直近でいえば、宇宙劇場のプラネタリウムよりは感動度合いが高かった。)機械が新しいからなのかもしれないが、仙台市天文台(新)では、それほど「星の綺麗さ」を感じなかったんだが・・・。座席?

今夜の星空解説

まず「今夜の星空解説」(20分ほど)。
秋の星空解説は初めてだったので、いつもは夏冬の季節に来ていたのかもしれない。
秋の四辺形と呼ばれるぺガスス座や、まだ見える夏の大三角の話が主だったが、やぎ座の話なんかは面白く聞いた。

ギリシア神話のやぎ座は、上半身がヤギで下半身が魚である。神話による由来は次のとおり。

神々がナイル川沿いで宴会を開いていたところ、突然、怪物テュポンが現れ、驚いた神々は動物に姿を変えて逃げた。ヤギ頭の牧神アイギパーンはナイル川に飛び込んだところ下半身だけが魚になり、その姿が大神ゼウスによって星座とされた。この神話から、ヨーロッパでは、角のある海ヤギという想像上の動物とされることが多い。

自分の場合、十二星座の知識は、基本的に聖闘士星矢がベースなので、山羊の下半身が魚であることは全く知らなかった。(結構重要人物だったか?↓)

サガによる前教皇暗殺の際、アテナを抱いて脱出したアイオロスに致命傷を与えた。かつては力こそすべてと考えており[20]、教皇の悪事を知りつつ、その悪も力で貫けば正当化され、力ある者や勝者こそが正義を名乗る資格があると考えていたが、死ぬ間際に紫龍によって改心。紫龍こそ次代の聖闘士の要と認め、禁じ手の廬山亢龍覇でシュラもろとも燃え尽きようとしていた紫龍を、自分の山羊座の黄金聖衣を着せることで救い、地上に送り返すと同時に、自らの「聖剣」(エクスカリバー)を彼の右腕に受け継がせた。
(中略)
本来の「やぎ座」は、神話に基づいて上半身は山羊・下半身は魚の姿なのだが、聖衣のオブジェ形態は普通の山羊の姿をしている


話は横にずれたが、慌てていたせいで、下半身だけが魚に変身した状態になってしまったギリシア神話の神様パーン(アイギパーン)の名前が、“panic”という言葉の語源になったというところなんかは勉強になった。
ギリシア神話は、ごちゃごちゃしてそうだが何かで読んでみようかな。*1

古代王者 恐竜キング

さて、もうひとつの「古代王者 恐竜キング Dキッズ・アドベンチャー 〜ボクらの地球をとりもどせ!〜」。一時期流行した恐竜キングの話だ。

リュウタたちDキッズは、宇宙海賊ザンジャークが変えてしまった地球の歴史を元に戻すため、バックランド号で恐竜時代にタイムワープする。白亜紀で本物の恐竜に囲まれた喜びもつかの間、上空には巨大な小惑星が迫っていた。はたしてDキッズの運命は!?

プラネタリウムで上映されるアニメは、止め絵が基本で紙芝居的なのが通常だが、この話は、恐竜たちのバトルシーンなどアニメーションのシーンが多く、迫力があった。
しかし、内容的には、かなり難しいものだった。
まず、登場人物たちが、善悪の2つではなく3つに分かれている時点で難しいのだが、それ以上に、

  • 悪は、地球に衝突しようとする小惑星を阻止しようとする
  • 善は、小惑星を地球に衝突させようとする

という構造が、すぐに理解できない。特に、巨大スクリーンで見る、「迫りくる小惑星」は、実際、とても怖いものなので、話の中で「進化の歴史が変わってしまう」「人間が生まれて来ないかもしれない」などと繰り返されても、あまり説得力がない(笑)
最近話題になったニュースを見る限りでは、これは、アメリカでは明らかに放映不可の番組であることは確かだろう。

【ロンドン時事】進化論を確立した英博物学チャールズ・ダーウィンを描いた映画「クリエーション」が、米国での上映を見送られる公算となった。複数の配給会社が、進化論への批判の強さを理由に配給を拒否したため。12日付の英紙フィナンシャル・タイムズが伝えた。
 映画は、ダーウィンが著書「種の起源」を記すに当たり、キリスト教信仰と科学のはざまで苦悩する姿を描く内容。英国を皮切りに世界各国で上映される予定で、今年のトロント映画祭にも出品された。
 しかし、米配給会社は「米国民にとって矛盾が多過ぎる」と配給を拒否した。米国人の多くが「神が人間を創造した」とするキリスト教の教義を固く信じている。ある調査では、米国で進化論を信じるのは39%にすぎずダーウィンにも「人種差別主義者」との批判があるという。
 今年はダーウィン生誕200年で、「種の起源」出版150年の節目の年。英国では関連イベントが盛り上がっている。(2009/09/13-14:49)


ただし、先日、宇宙劇場で観た「ヤッターマン」も、今回の「恐竜キング」も、プラネタリウムで見るべき番組か、といえば、そうではない。
いつか見た「星になったチロ」*2みたいな話、あと、仙台市天文台(旧)でやっていたオリジナル番組*3のようなコンテンツがもっとあるといいのにな。
それとは別に、今やっている「シーモンスター」のような全天周番組は、また見てみたい。(以前、今は無き仙台市こども宇宙館で見た「宇宙エレベータ」は、面白かった)

*1:これとか簡単に勉強できそうです(笑)→絶対やれるギリシャ神話 DVD-BOX

*2:仙台市天文台(新)で観ました。http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20080706/tenmondai

*3:これです。今思えば、ものすごく充実した作品でした。→http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20061217/tenmon