Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

明日、明後日のシカオツアー@大阪は「スガ シカオ本人のインフルエンザ及び声帯結節、急性声門下浮腫併発の為5月に延期」となったそうです。田島貴男もツアーの終盤大変でしたが、彼らにとって声は商売道具だから、しっかり治して欲しいものです。(メール「電子福耳倶楽部」の情報)

辛い採点

中高生時代にファミ通クロスレビューを毎週楽しみにしていた自分としては、WEB本の雑誌クロスレビュー「今月の新刊採点」は、欠かさずチェックする。このコーナーは、読者から募集した新刊採点員が、1年程度の任期の間、毎月10冊程度の本の書評と採点をするもので、『パレード』も、ここでの採点がよかったので購入した本だ。
さて、2月より採点員が一新したようなのだが、文庫本班に一人すごい方がいる。クロスレビューの右端の吉田崇さんという方だ。
参照→http://www.webdokusho.com/shinkan/0502/rank_b.htm
ここでの採点方法にしっかりとしたルールがあるのかわからないが、通常はCが最低点、本当にダメな場合にDをつけるというのが一般的な中、この人は、普通が「C」。コメントではかなりの賛辞を送っている天童荒太の『永遠の仔』でやっと「B」。今まで見たことのない「E」まである。*1
ほとんど全てが満点の「新春かくし芸大会」まで行くと行き過ぎだが、100点満点なら平均70点程度で点数をつけたくなるのが心情。ゆえに他の採点員は、Aより面白いものについてはAAやAAAをつけ、平均がBくらいになるようバランスを取っている。小学校のときの通知表だって、「できる」「ふつう」「できない」などという風にしたら3段階目の人が落ち込むから「よくできる」「できる」「もう少し」などとちょっと慰められるような言葉遣いになっていたじゃないか。*2
機械のように冷徹な心で新刊文庫本を採点をする吉田崇さん。今後、彼の「A」評価を見る日が来るのだろうか?個人的に非常に楽しみにしています。

*1:大学入試模擬試験の合格判定を思い出す。

*2:僕の場合は上記の通り、最もダメな3段階目は「もう少し」でしたが、奥さんの場合は、「できたりできなかったり」だったそうです。ちょっと笑う。

樋口裕一『頭がいい人、悪い人の話し方』★

頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)
さて、僕自身もいつも5つ星採点をしているのだが、考え方としては以下の通り。
★★★★★:自分の考え方や行動様式に影響を与えた本
★★★★ :すごく面白い
★★★  :普通に面白い(やや難あり)
★★   :(あまりつけません)
★    :壁に投げつけたくなる本
この採点法に沿うと、この本は星一つ(ゼロでもいい)。感想はamazonのレビューに、僕と全く同じことを考えている人がいたので、そのまま引用。

話になりません, 2005/01/18
レビュアー: 我仁   埼玉県 Japan
この人の文章術の本が素晴らしかったので読んでみたが、この本に限って言えば、なんでこんな本が売れているのか、サッパリ分からない。
はっきり言って特筆すべき内容はまったくありません。取ってつけたような対策法もいちいち腹に立つ。
どなたかご指摘のとおり、タイトルだけで売っているに過ぎない。
それにつられて買う大衆はなんて馬鹿なんでしょう。私もその一人か。トホホ・・・。

まず言いたいのは、これ以上犠牲者を増やしたくない、ということ。
買う前に目次をよく見ればわかるのだが、まるで内容がない。*1このような本で商売をするのは新書全体に失礼だ。作者というよりは、売らんかな主義で企画を立てた編集者(そういう人がいるとして)に問題があるのだと思うが、あまりにひどい。ワニ文庫やコロタン文庫で出すべき。
それで、僕が何故これを買ってしまったかという経緯だが、昨年の夏頃だったか、出張で新幹線に乗る機会があったのだが、鞄に本が入っていない。かなりの活字中毒者である自分は、たとえ寝るとわかっていても手元に本を持っておきたい。駆け寄った本屋で、出たばかりの新刊本を見かける。以前『ホンモノの文章力』というのを読んで、結構面白かった樋口裕一で、タイトル的にも興味をそそる。PHP新書の装丁も結構好き。それならそのままレジへGO!ということで、全くの無警戒で買ってしまった。結局始めの章だけしか読めなかった。新書で、これほどスカスカの本があるとは想像だにしていなかった。これが100万部も売れているなんて世も末だ。
とにかく壁に投げつけたくなるほどつまらない。PHP新書は、今後は他の新書よりも格が落ちるものとして、なるべく購入しないようにします。
ちなみに、この本は、エキサイトブックスの「ベストセラーゲーム化会議」でも取り上げられています。コチラも参考にして、未読の方も、是非、この本を買わないようにしましょう。
http://media.excite.co.jp/book/game/009/

*1:読んだことが無い人は、「あるある探検隊」が延々と200頁続くと思ってください。