Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

辛い採点

中高生時代にファミ通クロスレビューを毎週楽しみにしていた自分としては、WEB本の雑誌クロスレビュー「今月の新刊採点」は、欠かさずチェックする。このコーナーは、読者から募集した新刊採点員が、1年程度の任期の間、毎月10冊程度の本の書評と採点をするもので、『パレード』も、ここでの採点がよかったので購入した本だ。
さて、2月より採点員が一新したようなのだが、文庫本班に一人すごい方がいる。クロスレビューの右端の吉田崇さんという方だ。
参照→http://www.webdokusho.com/shinkan/0502/rank_b.htm
ここでの採点方法にしっかりとしたルールがあるのかわからないが、通常はCが最低点、本当にダメな場合にDをつけるというのが一般的な中、この人は、普通が「C」。コメントではかなりの賛辞を送っている天童荒太の『永遠の仔』でやっと「B」。今まで見たことのない「E」まである。*1
ほとんど全てが満点の「新春かくし芸大会」まで行くと行き過ぎだが、100点満点なら平均70点程度で点数をつけたくなるのが心情。ゆえに他の採点員は、Aより面白いものについてはAAやAAAをつけ、平均がBくらいになるようバランスを取っている。小学校のときの通知表だって、「できる」「ふつう」「できない」などという風にしたら3段階目の人が落ち込むから「よくできる」「できる」「もう少し」などとちょっと慰められるような言葉遣いになっていたじゃないか。*2
機械のように冷徹な心で新刊文庫本を採点をする吉田崇さん。今後、彼の「A」評価を見る日が来るのだろうか?個人的に非常に楽しみにしています。

*1:大学入試模擬試験の合格判定を思い出す。

*2:僕の場合は上記の通り、最もダメな3段階目は「もう少し」でしたが、奥さんの場合は、「できたりできなかったり」だったそうです。ちょっと笑う。