Yondaful Days!

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国民年金未納問題

年金未納について、議員のモラルばかりを問う声はどうか?というごく当たり前の話を先日書きました。それについて意見は変わらないのですが、安倍晋三の言葉を聞いて、がっかりしました。(国民年金の40%が未納だという)未納問題の根の深さを知らしめるため、全国会議員の調査もすぐにするべきです。

安倍幹事長、年金未納の全議員調査に否定的
http://www.asahi.com/money/pension/news/TKY200405020172.html

坂口力厚生労働大臣も同様の論法を使うのですが、まず、この部分。

「保険料を払っていない人は(その分を)もらえない。年金財政上も、その人には出さないからロスにはならない。報道の仕方がおかしい。犯罪、脱税ではない」

はっきり言って、年金を全く理解していないのではないでしょうか。(控えめに言うと僕の年金の理解とは異なる考え方です。)保険料を払っていない人はもらえないからOKというのなら誰も払いません。強制加入だから意味があるわけです。制度上、自分で払ったお金が戻ってくるのではなく、払ったお金は現在の年金受給者のもとに渡るわけだから、未納者が増えれば、受給者に払うお金がなくなる。財政上は大いに問題になる。結局、それでは困るから厚生年金にしわ寄せが行き、未納者の分をサラリーマンが払っている構図がある。朝のニュース番組を少し見ただけでも、そのくらいはわかる気がしますが、幹事長のブランチ*1のネタを考えていて大変なんでしょう。
また、福田官房長官も使った「犯罪ではない」という物言いにはただ呆れるばかり。
次に、この部分。

互いを批判しあうのではなく、こうしたことが起こらないようにしてゆくことが、立法府、行政府の役割だ

言っていることは格好いいけど、結局「過去のことは無かったことにして」と言っているだけです。国会議員・閣僚の年金未納問題について突っ込むのは建設的ではないので嫌ですが、こういう基本的な部分で国民の政治不信を助長してどうするのでしょうか?
また、「個人情報だから」とゴネた福田官房長官も釈明会見では、「与党が努力している法案を通すために発表が遅れた」という本音(日本の将来よりも与党の仲間が大事みたいですね)を覗かせました。
単純な政治家批判は、ただの感情の表出になってしまうけど、やはり年金納付者の怒りが分かっていない人同士では、いい法案が出来る道理がない、と思ってしまう。

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