Yondaful Days!

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参議院選挙と民主党岡田代表の「改憲発言」

選挙前にいろいろ騒いでおいて、結局参議院選挙の結果について何も言わずじまいでしたが、よく言われるように「絶妙の結果」だったと思います。以下のひできさんのページに、いろいろな問題点の整理がわかりやすくされていますので、振り返りたい人は、是非読んでみてください。

参議院選挙とはなんだったのか?

で、僕が「絶妙の結果」だと考える理由は、大勢の方が指摘する通り、民主党が信じ切れないからです。上層部には一応期待はしていますが、メンバーを見ると胡散臭い人がたくさんいます。さらに、岡田代表も、マスコミが持ち上げ過ぎていて、何だかよくわからない「ハイ」の状態になっているのではないでしょうか?
今回の訪米も、帰ってきたら早くも党自体が分裂しそうな勢いです。

改憲発言」広がる波紋 岡田民主代表帰国 米国みやげは“内紛”?

 民主党岡田克也代表は三十一日午後、米国訪問を終え、成田着の全日空機で帰国した。岡田氏は、訪米中、国連決議がある場合は海外の武力行使を可能とする憲法改正の方向性を明確に示し、内外から注目された。だが、小沢一郎前代表代行らの主導で党内で検討している自衛隊とは別組織の「国連待機部隊」創設構想が頓挫する可能性も出てきた。

改憲自衛隊の話については、自分自身疎いのですが、小沢-横路の「国連待機部隊」には一応納得していたので、今回の岡田発言は、(ちょっと意図するところがわかりにくいし)完全な「失言」と思っていました。しかし、この発言は、宮台慎治には、まさに「我が意を得たり」の発言だったようです。しっかり理解していませんが、自身の勉強のために長く引用します。

 ちなみに、藤井さんとのトークで紹介した(まる激での久間さんとのトークでも一部言及していますが)、岡田克也民主党幹事長の米国での公式発言、すなわち「憲法改正安保理決議」を条件として「海外での武力行使」をなしうるとした発言は、長年表明してきた(ここでも繰り返し紹介してきた)考え方と同じロジックです。
 すなわち、(1)憲法改正によって集団的自衛権を明示的に許容した上で、(2)国家安保基本法を作ってマルチラテラルな合意形成(今なら安保理、将来的にはアジア集団安全保障体制)を集団的自衛権行使の要件とする、という考え方です。ちなみに、時に応じて何をマルチラテラルな場とするべきかが変わるので、安保基本法でこれを定めるという趣旨ですね。
 こうしておけば、米国から理不尽な派兵要求がなされても、「お気持ちは分かりますが、マルチラテラルな合意形成をパスしてください」と、国際的に正統な形で拒絶することができます。そして、そのことによって、「日本を常任理事国にしたら米国に2票与えるのと同じじゃん」という国際常識を覆し、マルチラテラルなエージェントとしての信頼を蓄積できます。(ちなみに、この国際常識がある限り、アーミテージがごときが何をほざこうと、日本が9条を改正しようが何をしようが、常任理事国入りは永久にあり得ません)
 この考えは、今まで繰り返し藤井さんにも申し上げてきましたし、先日「まる激」に出演していただいた岡田さんにもお伝えしてきていますが、「憲法改正安保理決議=海外武力行使可能」というスキームが岡田さんの口から米国に公式に伝えられたことは、小泉流の米国「ケツ舐め」政治を脱却するための橋頭堡として重要です。相変わらず馬鹿マスコミは報じていませんが。

何はともあれ、自民党との大連立や、公明党との連立など、話題に事欠かない民主党が、いきなり分裂するなどということがないように、もうちょっと岡田克也代表には、リーダーシップを発揮してほしい。ダメなら四国巡礼の旅へGO!