Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

桂枝雀落語大全第九集

枝雀落語大全(9)

枝雀落語大全(9)

こちらは小倉エージがコメント。「ビートルズやボブ・ディランをはじめて耳にした時の感触に近いものもあった」

天神山

演題からは内容が想像つきにくいが、花見ならぬ墓見をしたついでに骸骨を供養した独身男がお礼にきた幽霊を嫁にもらうのが前半部。後半は、嫁欲しさに彼を真似て墓に行った男が、狐を助けて嫁にもらう話。最後に駆け足で「恋しくば たずね来てみよ 南なる 天神山の 森の中まで」という葛の葉の子別れの話がくっつくというのが全体像。
狐を助ける部分が、いいね。

日和ちがい

日和ちがいの「日和」は「天気」の意味。マクラが本題よりも面白い。
「天気予報がなぜ外れるか→天気の方が人類よりも歴史が深いから」というつながりから、アメーバから人類までの進化の過程を、人間がなぜ二足歩行できるか、というような話まで織り交ぜながら。飽きさせずに説明しきる。感動的です。
話自体は、やっぱりこれもオチの分かりにくい話だったが、やはり登場人物の性格が面白くて聞き入ってしまう。
それにしても、映像でちゃんと見てみたい落語家だ。(身振りで笑いが起きている様子がわかるので)
本人は平成11年、享年59歳で亡くなっているが、自殺未遂が原因だったという。波乱万丈な人生を送った人なのですね。