Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

頭の中を大公開

上に書いた二冊、『短歌パラダイス』『ショートソング』は大当たりで、自分の中で短歌ブームが熱いということはわかると思うが、それ以外にも、さまざまな作品が重なり合いながら、岩手ブーム、青春小説ブームがが来ている。そこで、自分の整理のために記した自分のマイブームの相関図を大公開。

これを見て、自分の中のフェイバリット『大帝の剣』も映画化されることだし、夢枕獏も久しぶりに読み直してみようかなあ、と思ってきた。
ところで、同じ歌人で世代も近いのに、穂村弘(1962〜)と枡野浩一(1968〜)は情報が交差しないので、あまり接点がないのかなあ、と不思議に思った。調べてみると、その理由はすぐに分かった。

私は文筆活動のスタート時から
「ライター」であったし、
署名でコラム連載もしていた。
短歌はもとより少しずつしか発表していない。
マスメディアで依頼があったときしか
発表しないからだ。
そして歌壇の輪郭を保とうとする
短歌専門誌では原則として、
「いない」ことにされているからだ。
(「短歌ヴァーサス」誌は例外)
このあいだ角川書店の「短歌」誌で
穂村弘さん加藤治郎さんらが
枡野浩一を話題にしてくれたとき、
ほんとうに珍しい感じがしたもの。

つまり、短歌結社に入っていない枡野浩一は「歌壇では無視されてる」存在だというのだ。
Wikipediaに書かれている「1995年、角川短歌賞応募作品が審査員5人中4人の投票を得ながら落選。」という文章は、結社に入っていなければ評価を受けにくい、歌壇の問題が表れた典型的な例なのだろう。
そういう状況もあり、枡野浩一のブログは、ときに苛立ちを隠せなかったり、反抗心がむき出しだったりするが、とても興味深くかじり読みした。特に元の奥さん(南Q太)の話題について触れられているときの内容がものすごくハード。そういう状況をみるにつけ、少し変わった人なのかもしれない、とその人物像を想像する。
6月には、ちくま文庫から『一人で始める短歌入門』が出るそうなので、これも楽しみにしている。