Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経概観11/18(日)

この日の日経には、今週の株価への悲観的な読みがそこかしこに。
それに反して週明けはやや持ち直しているが・・・。

バイオ燃料、安く量産(1面)

新日本石油トヨタ自動車三菱重工業など国内大手16社は大学や政府機関と共同でバイオエタノールの低コスト量産技術を開発する。植物廃材を原料に、2015年に1リットル当たりの生産コストを40円と、国際競争力のある水準まで下げることを目指す。

ポイントは「植物廃材」を原料とするところ。トウモロコシでバイオエタノールという動きが激化するのは、環境のためには明らかにマイナスだと思うので、応援。

与謝野氏「苦い薬も」/消費税増税の必要性強調(2面)

消費税に引き上げ論(28面・ニュース入門)

自分は、基本的には「やむなし」と思っているので、野党や与党慎重派は消費税増税絶対反対、ではなく、消費税増税を交渉材料のひとつとして、他の改革を進めるようにしてほしい。
というか、「選挙があるから今は議論できない」とか馬鹿なことをいうのはやめてほしい。
また、消費税増税とあわせて、年金制度の見直しを進めるべき。全額税でいいのでは?

そこが知りたい ローソン社長・新浪剛史氏(5面)

  • 食品値上げについて
    • セブンイレブンは価格据置き
    • ローソンは価格より質追求(値上げ受け入れ)
  • 独自商品について
    • セブンイレブンは独自開発商品で値ごろ感
    • ローソンは大容量の商品よりも小容量の冷凍食品などを開発(資本提携先の99プラスと共同で)

など、セブンイレブンとの比較が多数あるが、ローソンの劣勢は否定できない模様。
なお、この記事で分かったが、コンビニでマイバッグ等の運動を盛んに行っているのは、コンビニ自体の環境影響(電力消費や、それに起因するCO2排出)に自覚的だからということ。「24時間営業の見直し実験も進めたい」という話にも納得。

食の安全を巡る問題(3)食品添加物抗生物質も(12面・家庭六法)

2005年に食品添加物として認可されたナタマイシンについて。
執筆者の神山美智子さんの文章をwebから引用(認可前の2004年の文章)

46品目の中でも最も問題のある添加物はナタマイシンで、チーズの表面(5ミリ以上深く使ってはいけない)にカビ防止の目的で使われます。ナタマイシンは、人間用の医薬品にも使用されている抗生物質なので、こんなものが食品に使用されると耐性菌が出現するおそれがあると心配されています。

さらに、現在審査が進められている「ナイシン」が認可されると、豆腐、みそ、いくら、たらこ、魚介類の干物などの保存料として広く利用される予定で問題が大きいとのこと。
リスクの大小が分からないので、これらの食品添加物認可の是非についてはなんともいえないが、今後勉強したい部分。少しググると、ナタマイシンが認可されていないことで一部のチーズを輸入できなかったということがあるようだが、そういうチーズは現地で食べた方がいいと思う。

究める・岡林信康氏インタビュー(27面・詩歌教養)

  • 「牧師の子」のレッテルから逃れるため大学の神学部を中退
  • 「山谷ブルース」のヒットで「フォークの神様」に
  • ロックへの転向をなじられ、傷つき京都へ。
  • 京都の山村で演歌に開眼。
  • 81年に「エンヤトット」スタイルを提唱。
  • 今年の年末カウントダウンジャパンでロックフェス初登場。

聴いたことの無い「エンヤトット」スタイルについては、岡林自身も

自信はあったが、受けない。「客席がさーっと引くのがわかるんよ」

そこまでして挑戦する心意気に驚き。
これまで聴く機会が無かったがかなり興味が出てきた。

気候変動会議を読む(上)エネルギー効率 新指標に

APECの特別声明で「2030年までに域内のエネルギー効率を05年比で25%向上させる」という数値目標が盛り込まれた。
エネルギー効率の改善は、「トップランナー基準」などのしくみを使って、日本が得意にしてきた部分。企業活動を押さえ込む必要がない、と言う意味でも受け入れられやすい。しかし、以下のような問題点がある。

  • エネルギー効率の改善が進んでも、消費量が増えれば相殺(実際、日本は核家族化や高層ビルの建設でCO2排出量増)
  • サービス産業の割合が高まると、効率の数値が改善するため、途上国からは批判もある

まとめにあるよう「CO2の総量削減とエネルギー効率の改善の組み合わせ」が最も効果的というのは、まさにその通りだろう。

今を読み解く・広がるフェアトレード運動/消費者意識を変革(23面・読書)

最近関心のある「フェアトレード」は、Wikipediaでは以下のように説明されている。*1

公正取引(こうせいとりひき、英:Fairtradeフェアトレード、公平貿易)は、発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動。オルタナティブ・トレード(Alternative Trade)とも言う。

記事の文章自体はそれほど面白いものではなかったが、紹介されていた3冊の本と雑誌一冊については、今後、機会があれば読んでみたい。

チョコレートの真実 [DIPシリーズ]

チョコレートの真実 [DIPシリーズ]

フェア・トレードとは何か

フェア・トレードとは何か

貧富・公正貿易・NGO―WTOに挑む国際NGOオックスファムの戦略

貧富・公正貿易・NGO―WTOに挑む国際NGOオックスファムの戦略

季刊at(あっと)8号

季刊at(あっと)8号

最後の『at』については「フェアトレードの現状評価と今後の方向性について熱い議論が展開されている」ということで、ちょっと食指が動く。
また、この文章執筆者である村田武愛媛大学教授が翻訳した以下の本もAmazonで評価が高いようだが、やや古いということで選から落としているのかもしれない。

コーヒー危機―作られる貧困

コーヒー危機―作られる貧困

あと、下の本も、今年売れているのかと思っていたが、入っていなかった。フェアトレードとは視点が異なるのかもしれないが、これも興味あり。
あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実

あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実

*1:批判意見についても記載があり、中立性を保とうという、執筆者の心遣いが嬉しい。