Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

雑誌整理

実家を出たのがもう3年半前なのに、自分の荷物があまり片付いていない。折角一日空いたので、その整理に一日を費やした。
基本方針は「不要な物を捨てる、なるべくなら全部捨てる」。自分の気持ちはどうあれ、そうして欲しいという雰囲気はひしひしと感じるので、そうせざるを得ない。
で、音楽雑誌が異常に多いので我ながらウンザリ。全部をダンボールから出した時点で、逃げ出したい気分になる。掃除の鉄則としては、「古い雑誌は見ずに捨てる」のが良いと聞くが、古本屋でせっせと集めたものもあるので、鉄則は破り、中身を確認した上で、必要部分を切り抜いて保存することとした。
あまりに多くて個々の記事は目次と特集を流し読みした程度だが、当時*1の音楽雑誌は面白い。今出ている雑誌よりも勢いがあるように感じた。*2自分の音楽趣味的に最も多感な時期に読んだ雑誌類だからというのが、その一番大きな理由であろう。が、そこには少し別の要素もあるような気がする。
何というか、当時の音楽雑誌には、渋谷系なり、HIPHOPなりDRUM'N BASSなりのムーヴメントを背負って立とうというような気概が感じられるのだ。発行側が、自分の音楽のバックボーンに自信を持っていて、それを提供することによって、一般大衆を啓蒙*3しようとしていたように思う。特に、その時期、bounceの編集長をやっていた橋本徹なんかは典型だ。
最近は、趣味が多様化し過ぎていて、メインストリーム的なものが出来にくい時代なのだと思う。そのことがすぐに雑誌をつまらなくするとは思わないが、個人個人がバラバラな情報を求める時代には、雑誌という形態よりもネットの方が重宝する。最近、自分もあまり雑誌を読まないので、当っているのか分らないが、ミュージシャン本人へのインタビューが中心の今の音楽雑誌では、ウルフルズ×BEN FOLDS FIVE、峯川貴子×ステレオラブ田島貴男×CHARAみたいなちょっと変わった対談企画も立てにくいのだろう。ましてや、ほぼ日刊イトイ新聞(ネット)で連載中の「田島貴男の2004オレの5大ニュース(予定)」のような例は、一昔前なら雑誌連載もあったかもしれないが、今では考えられない企画だ。*4
音楽雑誌もつらい時期なのかもしれない。
 
雑誌と言えば、仙台の情報誌「せんだいタウン情報」が12月から隔週でなく月刊に変ったようだ。読まない雑誌なので、全くの想像だが、ホットペッパーR25*5などのフリーペーパーの台頭を意識した物だろうと思う。実際、テレビ、映画、音楽、店など通り一遍の情報については、そういったフリーペーパーで充分間に合う。
各自がネットで情報収集し、言いたい事をネット上に書き表している中で、雑誌というメディアがどのような位置付けを担っていくのかには非常に興味がある。
そこら辺、まとめて書いた文章などあれば読んでみたい。

*1:95〜99あたり

*2:ちなみに家にたくさんあったのはbounce、WHAT'S in ES、ROJ、bridge

*3:「啓蒙」は見下したようなニュアンスがあるので「啓発」が好まれることが多いが、ここでは敢えて啓蒙

*4:ROJで連載していた「靖幸ちゃんの、一人でできるかな」(?)にはちょっと似ているが、岡村ちゃんだから出来たことだと思う。

*5:仙台では未だ出ていない。