Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

サンボマスター『新しき日本語ロックの道と光』★★★★☆

新しき日本語ロックの道と光
サンボマスターの1stは、2ndに比べると、ホーンも入っていないし、剥き出しのアレンジだ。それなのにこうも聴きやすいのは何故だろう。少し頁を回ると。山口隆の演奏技術を褒める人が多いが、僕には楽器のことはよくわからないから、これは純粋にメロディがいいからなんだろうと思う。
セカンドも含めて1,2を争うほどに好きなのは、2曲目「そのぬくもりに用がある」。シカゴを思わせるコード進行*1に、冒頭の語り*2、途中の語り*3、最高すぎる。
ところで、ひょんなことから、オリジナル・ラヴファンの「私はいかにしてサンボマスターファンになったのか」の克明な記録?に出会うことができた。→big-rockcandyさん(http://rockcandy.exblog.jp/
いくつか勝手に引用させて頂きます。

なるべく正視しないようにしていたソレを、
どういうわけかサンボマスターが突き付けてくるんですよ。
私の中の何かに火を付けていくんですよ。

その通りです!
僕は、サンボマスターの歌詞(メッセージ)には、スガシカオ中村一義ほど直接的な意味を感じない。*4それでも、聴く人全てに「いますぐ何かに情熱を傾けなければならない」、そう思わせる、島本和彦的な要素を非常に多く持っている。それがサンボマスターの強みだ。
それにしてもライヴのMCを見るにつけ、機会があるときは絶対に行かねば、という気にさせる。

『うしろの方の人達は、椅子に座って静かに聴いていますけどね、そういう風に聴いたっていいんです。そういう楽しみ方も正しい。そう、どんな風に聴いたっていいんです。だから、ライブハウスで何も引け目に感じることなんてね、何もないんです、私は、そんなあなた方を全肯定する・・・』
『僕はもう、ここにいる皆さんの家を一軒一軒回って、歌いたい』

もう、最高!すぐに仙台に来てください。
   
全然、このアルバムのことに触れていないけど、2nd聴いた人はすぐに1枚目も聴いた方がいいです。そして6月20日深夜に秋葉原でプロモーション録画が行われるという新曲に期待しましょう。

最後に、bounce記事をそのまま引用してこの稿を締める。

 もし貴方が、サンボマスターに対して、単なる爆音バンド、あるいは知らねえ、という程度の認識ならば、それは不幸なことだ。2005年初頭のbounce誌の表紙を、なぜ彼らが飾ったか?──その答えは、あなたの街の、タワレコ試聴機に用意されている。

*1:ちょっと検索すると「サタデイインザパーク」という曲だとのこと。実は、シカゴは、この曲くらいしか聴いたことありません。勉強します。

*2:「仮に、仮にですよ、仮に本当にですね・・・・いや、やめましょう。こんな話は・・・(この後長く続く)」

*3:「僕は、言葉にできないからギターを弾くわけですよ!」

*4:今回、色々と勉強すると、そのスタイルは、高田渡とか岡林信康などの60〜70年代フォークの影響を強く受けていることがわかった。つまりメッセージとしてよりも「スタイル」としての意味が強いのだと思う。