Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経概観9/23(日)

今週も少し遅れ気味ですが、続けることに意味があるので。

小麦価格が高騰(26面・ニュース入門)

  • 【ステップ1】そもそもは
    • 国際的な指標は年初と比較して8割高で史上最高値
    • 国内では、農水省の製粉会社への売り渡し価格が4月に1.3%、10月に10%増。
  • 【ステップ2】どうして
    • 小麦の作付け面積減(バイオエタノール関連でとうもろこしなどへの転作増)
    • 豪と欧州の不作(特に豪の06年度は前年度の半分以下)
    • BRICsをはじめとする新興国での消費増
  • 【ステップ3】これからは
  • 高止まり(もしくは上昇)傾向が続く見通し
    • 米国の作付け面積減少は続く。(バイオエタノール需要は30年ごろまで増え続ける見通し)
    • 豪の不作は07年度も例年以下。
    • 新興国の需要拡大も続く。

これについて、東京農業大学の八木教授は国産小麦へ目を向ける必要があるとし、(1)品種改良(2)農地の効率的な利用を掲げる。後者は、農地集約・規模拡大での効率化、コメと麦との二毛作の促進を意味するが、この理屈が、日本国内でどの程度実践可能な状況なのかはよくわからない。むしろ、コメ原理主義?的に、小麦よりももっとコメを食え、というのが正解のような気もする。
ただし、スーパーで買い物をするときによく見てみると、国産小麦を用いたスパゲティなども少しだけ高価ながら、実際に売られていることを知り、国産小麦のひと頑張りで、国内価格は少し落ち着くのかも、と感じた。

フィルムに描く−映画監督・黒澤明(4)(19〜20面・美の美)

『夢』『影武者』『乱』の画コンテとされる3枚の絵が、映画の写真と並べられているが、ものすごい迫力。横尾忠則が「これはかなわん。素人の絵じゃない。」と語ったとされているが、さもありなん。
画集の方は二種類あるようだが、入手はできないまでも、図書館などでパラパラと眺めてみたい。それより何より映画を見なくちゃ。

黒澤明全画集

黒澤明全画集

黒澤明作品画集

黒澤明作品画集

小沢氏、盧大統領に似るか(2面・風見鶏)

変な論説。出だしと結びは以下のとおり。

時の流れは速い。記者は気が早い。東京に駐在し、東アジア全域を見る特派員から気の早い原稿を読まされた。(略)見出しは「小沢政権近し」。
(中略)
こんな特派員がいたとしたら・・・・・・。どう思われますか。

ということで、仮定に仮定を重ねた冗談話ですよ、という言い方を過剰なまでにしているのは、別に小沢政権を望むわけじゃないよ、という言い訳なのだろうか?
タイトルとなっている小沢一郎と韓国の盧武鉱(ノ・ムヒョン)大統領の似た点は

  1. 反米機運を追い風にする
  2. 外交姿勢は「法律家・道徳家的アプローチ」、あいまいさを嫌う。
  3. 国内メディアとの関係に緊張をはらむ

タイミングにもよるが、早い時期に解散総選挙になれば、民主党政権もありえないわけではないのかもしれない。ただし、今回の自民党総裁選もそうだが、選挙だ、改革だ、とお祭り騒ぎになればなるほど、進めるべき政策はどんどん後回しになる。政治ビジョンは聞き飽きたので、もっと、国民にどの程度の痛みを強いるのか(消費税や年金改革、医療・福祉の問題)、の話をまじめにやってほしい。