Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

オリジナル・ラヴ『街男 街女』への期待

雑誌「音楽と人」「MARQUEE」「bridge」のOLインタビュー記事を読み、期待は高まるばかり。
中でも、bridgeがよかった。こういう雑誌のインタビュアーは当然、相手のミュージシャンのことを予習して、知識は蓄えてくるのだろうけど、bridgeの記事(インタビュアー:鈴木あかね氏)には、知識だけでなく「好き」が感じられた。質問内容もツボをつくものばかりで最高だ。
特に、田島貴男自身が、過去の3枚のアルバムを振り返る部分がよい。ちょうど、復習がてら聴いていたアルバムであり、個人的には、オリジナル・ラヴのアルバムの中で最も苦手な二枚『ビッグクランチ』『ムーンストーン』を含んでいるので、田島貴男自身が、これらのアルバムのことをどう思っているのかは気になっていたところだったのだ。なお、『ビッグクランチ』の田島貴男レビューは簡単に言うと「やり過ぎ」(笑)、『ムーンストーン』はその反動で「リセット」「プライベート」。『踊る太陽』は、歌詞と歌唱法*1の輝きが一回り大きくなったような「10球入魂」の「歌」アルバムだと個人的には思っているが、それは今回のアルバムにも続く要素のようだ。
オリジナル・ラヴっぽい曲」に対する田島本人の分析も面白い。やはり最近になって以前のように意固地に否定せずに「書くことができる」ようになったようだ。ただ、ここまで客観的に分析できているなら、RSRのセットリストは何なんだ?*2というのが疑問ではあるが。
また、今回の一連のインタビューは、音楽性よりも田島貴男の人生観、音楽観みたいなものがどれを読んでも含まれていて、その部分が面白い。本当に上手な年のとり方をしているミュージシャンだと思う。岡村靖幸が、田島より年上*3だというのはちょっとびっくりだ。
あと、夏目漱石『それから』読みます。*4

*1:田島貴男の歌唱法は結構変化が激しい。最近で大きく変わったのは『RAINBOWRACE』〜『DESIRE』あたりと『ビッグクランチ』〜『踊る太陽』あたりの2回だと思う。(それ以前も変わっています)『L』のときはライヴとアルバムで、歌唱法に乖離があったが、今では全くなくなっているというのが、最近の大きな変化だと思う。

*2:行ってないのでえらそうなことを言えないのですが、id:originalovebeerさんやその他のレポートを見る限りでは、「わかってない」選曲。

*3:岡村靖幸:1965年8月14日、田島貴男:1966年4月24日とのこと。

*4:アルバム収録曲「赤い街の入り口」のモチーフになっているらしい