Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

絵本とのつき合い方

ようたと一緒によく図書館の幼児室に行く。
そこに行くと、絵本しかないので、ようたの相手をしながら、いろいろな本を見て回るのだが、結構面白い。自分の時代とは変わっていたり、子どものときは気づかなかったことに気づく。
以下に、最近思うことを挙げてみた。

出版社が異なると主人公の名前が変わる

おさるのジョージ=ひとまねこざる、とか、うさこちゃんミッフィーなど、翻訳の関係で、登場人物の名前が異なる絵本がある。子犬のスナッフィーは「うさこちゃん」版では「くんくん」など、だいぶ異なる。
ミッフィーの友達は皆同じ顔なのだが、茶色い「メラニー」ちゃんが登場する「ミッフィーメラニー」では、何となく人間社会をイメージさせる内容。作者の意図が見えると、ちょっと入り込めないなあ。

五味太郎が面白い

子ども時代には、あまり面白いと思ったことが無かったが、五味太郎の作品は、絵が綺麗なだけでなく、大人が読むことを意識して書かれた台詞があったり、と楽しめる。ただ、多作過ぎて、買おうという気は起こらない。
以前、『絶望に効くクスリ*1で取り上げられたときがあり、結構いいことを言っていたという記憶がある。が、何を言っていたのかは忘れた。

ことわざ絵本

ことわざ絵本

仕掛け絵本が増えた

うちにも「ぴよちゃん」シリーズがあり、ようたもお気に入りで重宝しているが、全体的に、仕掛け絵本*2、は、以前に比べて激増していると感じる。

ぴよちゃんのおつかい (おやこであそぶしかけえほん)

ぴよちゃんのおつかい (おやこであそぶしかけえほん)

自分が子どもの頃は、数冊しかなくて、その一冊が、たしか「おさるのジョージ」だったと思うのだが、図書館には見つからなかった。(さるがサーカスに行く内容だったように思う)
仕掛け絵本は子どもが喜ぶので、当然だと思う。

ウォーリー本も増えた

先日、幼児室で、ようたをいなしながら、絵本研究に勤しんでいると、少し大きい4歳くらいの子どもが話しかけてきた。「問題出してよ。僕、全部わかるから」というから何かと思えば、いわゆる「ウォーリーを探せ」タイプの本だった。まだ、自分で字が読めないようなので、何問か出してあげたら、喜んでくれた。が、集中力の無いようたが幼児室を出て行こうとするので、そこでさよならしたのだった。(『ミッケ』は糸井重里翻訳でかなりヒットしているシリーズのようである。知りませんでしたが。)

ミッケ! たからじま―I SPY 7

ミッケ! たからじま―I SPY 7

これも、自分が子どもの頃は無かったと思うが、今は、シリーズもの以外も含めて大変多い。
仕掛け絵本もそうだが、売れるタイプの本は量産されるのだろう。昔よりもその傾向が加速しているのは絵本の世界に限らないが。

うんち本も多い

子どもは、うんちが大好きなので、本にもそれを求める。が、自分が小さい頃は、この分野はそれほど充実していなかったように思う。(1、2冊)しかし、今は、結構種類があり、簡単なコーナーができるほどになっている。トイレトレーニングの関連の本も多いのだろうか?
子どもの頃に読んだ本で、一番印象に残っているのは下の本。学校帰りに、急に催してしまった主人公が、我慢に我慢を重ねた上で、最終的に草むらでしてしまう、という手に汗握る内容。自分もときどき学校帰りに苦しい思いをしたので懐かしい。

がまんだがまんだうんちっち (えほん・ドリームランド 9)

がまんだがまんだうんちっち (えほん・ドリームランド 9)

愛子様効果は絶大

図書館ではないが、本屋では「愛子様お気に入り」などのポップがいくつか出ており、バカ売れしている。
どういう風に選定されているのかは知らないが、さすがに皇室のお墨付きがあるだけに、これらの本は面白い。(下にあるのは、家でよく読む2冊)ただ「うずらちゃんのかくれんぼ」は、ちょっと絵柄が怖い。

うしろにいるのだあれ―みずべのなかま

うしろにいるのだあれ―みずべのなかま

うずらちゃんのかくれんぼ (幼児絵本シリーズ)

うずらちゃんのかくれんぼ (幼児絵本シリーズ)

まとめ

大人になったからか、時代が変わってきているのかわからないが、絵本の世界も、商業主義の部分がだいぶ入ってきているのだなあ、と感じる。ということは、(これも感覚だが)質の低いものも増えていると思う。そういう意味では、子どもに絵本を読み聞かせてやる親のセンスが問われてくるのかもしれない。

*1:山田玲司のインタビュー漫画。最近はマンネリ化してきたのか、字が多くなってきたのか、自分の忍耐力が落ちたのか、読みにくくなった。

*2:頁をめくると飛び出す絵があったり、折った部分を開いたりする部分がある本?