Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

ぽっどきゃすてぃんぐ落語まとめて

ぽっどきゃすてぃんぐ落語も、過去のものも含めて結構聞いているので、まとめて感想を。

「後生鰻」 林家きくお
「壺算」 柳家さん弥
「子別れ」 三遊亭歌彦
粗忽の釘」 古今亭朝太
「紺屋高尾」 立川笑志

まずは「紺屋高尾」と「子別れ」。
どちらもよかった。笑える話ではなくいい話。主人公が誠実なのがいい。
しかし、ストーリーもさることながら「聞かせる技術」を痛感した。両方とも2〜3回聞いたが、飽きないのは、話の間にちょこちょこ入る「書いた起請文もあてにはならぬ筆に狸の毛が混じる」「及ばぬ恋の滝のぼり」などの言い回しや、時代背景についての薀蓄が話の厚みを増しているからだろう。
「子別れ」の方は、タイガー&ドラゴンでも扱われていたような覚えがあるが、もう忘れてしまったなあ。
粗忽の釘」は、その二つに比べると、話の厚み的には普通。ただ、オチは好き。
「壺算」は、以前にCDで聞いたことがあった噺。「(算盤に2円分を)ぽんぽんと入れてみなよ。とりあえず入れてみな、そうしたら何か新しいものが生まれるかもしれないよ」の強引な説得が面白い。
で、「後生鰻」。林家菊蔵の息子きくお。
とにかく、これまで聞いた落語の中でも自信を持っていえるほどつまらない。
滑舌が悪い。枕が全くつまらない。ネタも元々が悪いのか、くすりとも笑えないほどつまらない。
さらにびっくりしたことに、演じ分けが出来ていないので、誰が喋っているのかわからない。
ぽっどきゃすてぃんぐ落語を聞くようになってから初めてホームページのコメント欄を見てみると、案の定、皆さん同じ意見のようで、擁護するコメントが非常に少ない。
若い、ということを考えれば同情する余地もあるのかもしれないが、自分が一番良くないと思うのは枕で扱っているW杯の日豪戦を見に行った話。
サッカーを初めて見に行ったのがワールドカップというだけでも癪に障るのに、例の柳沢のシュートのことを「へなちょこシュート」とけなしたり、選手の動きが悪くて頭にくるなどという発言はどうか。技術を競うプロという意味では、落語家よりも厳しい世界を生きているサッカー選手に対するリスペクトが全く感じられず、人間的に「小物」なのかもしれない、とさえ思ってしまった。
笑点林家木久蔵の息子という点では周りからの目は厳しいはずなのに、それを感じないほど甘やかされて育っているのだろうか。来年には木久蔵を襲名予定だそうだが*1、何だかなあ・・・・。

*1:SPA!にも載っていたが、今の木久蔵は、新しい名前を募集中