ここ最近は、10年間を振り返るbridgeの特集を見たり、過去のネット上のインタビューも見たりして、スガシカオについて書きたいことが増えた。そこで、上手くまとめようと思ってネタを温めてしまうのが自分の悪い癖で、ある程度リズムよくアウトプットしないと、結局全て忘れてしまうので、ちょっとずつ出します。
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bridgeの特集で驚いたのは、デビュー当時にストックが7曲しかなかったという話。当然聞いたことのある話のはずなのだが、自分の中では、オリジナル・ラヴに代表されるように、ファーストアルバム=集大成的な作品のイメージが強く、しかもスガシカオのファーストというのはかなりバラエティに富んだアルバムなので、自分で記憶を書き換えていたらしい。
そんなこともあって、ファーストアルバムを聴き直したのだが、やっぱりこれはよい。いろいろな人にオススメしたいアルバム。*1
- アーティスト: スガシカオ
- 出版社/メーカー: キティ
- 発売日: 1997/09/03
- メディア: CD
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それは「考える」という言葉が多く登場すること。
ぼくの精神状態は 教科書のように健全だ
君との愛の問題について 四六時中考えている(SWEET BABY)
あの時もぼくはほんの少し考えていたんだ
君に好かれるためにはどうすればいいのかって(ドキドキしちゃう)
愛を歌うために 何をしておくべきかなんて
今さら真剣になって ちょっと考えちゃうけど(ヒットチャートをかけぬけろ)
と、書き出してみると、全部自分が好きな部分の歌詞。
勿論、直接「考える」という言葉を使わなくても、「考えている」描写は多いと思う。
こういう歌詞を自分が好きなのは、誠実そうに聞こえるという以上に、自分が「考える」ことに価値を見出すタイプの人間だからかもしれない。*2
そして、スガシカオ自身も、デビュー当時に世間に溢れていた「考えない」歌詞に反発を感じていたからこそ、こういう傾向の歌が増えてしまったのかもしれない。
つまり、オシム流の「考えて」歌う歌詞が多く集まったのが、ファーストアルバムであり、その部分こそが、スガシカオが他のミュージシャンよりも秀でている(と、僕が、感じる)部分なのだろう。
(また続く*3)
*1:言うまでも無く『ハチミツとクローバー』の「クローバー」の由来。ちなみにハチミツはスピッツ。
*2:一方で「ぐだぐだ考えずに行動できる」人間に対してのア憧れの気持ちは非常に強いわけですが
*3:「スガシカオの方程式」は、スガシカオの書く歌詞の傾向について思うところを書いていくシリーズです。タイトルの由来はあしたのジョーの方程式