Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

立川談志『司馬遼太郎作「新選組血風録」読む 虎徹(近藤勇編)』

朗読CDをしっかり聴くのは初めてだったのだが、よかった。
話自体は、実際に司馬遼太郎新撰組血風録』で読んでいたものだが、ちょうど忘れつつある頃で、内容的にもわくわくしながら聴けた。
聴きどころは、やはりアクションシーン。
大きく二回あるが、新撰組が京都で大活躍するさきがけとなる鴻池邸でのシーン。近藤が、鴻池に貰った、本物の虎徹(鴻池虎徹と呼ばれる)を試す機会となった京都賀茂川でのシーン。
どちらも刀の重みがずしりと伝わるような名調子が聴いていて心地よい。
また、立川談志が、近藤だけは声の調子を変えて演じているのも面白い。そしてそれがはまっている。
鴻池虎徹(本物の虎徹)を嫌い、日陰町虎徹(偽者の虎徹)を愛用するようになるに至る近藤勇の理屈というか主義、頑固なところがよく出たエピソード、それによく合った声色。
全てが自然だった。
ちなみに、沖田、斉藤は、NHK大河ドラマの二人(藤原、オダギリ)が強く思い出された。
いやあ、面白かったので、他のも聴いてみたい。