Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

金原ひとみ『蛇にピアス』★★★

これから読む人のためにストーリーは詳しく書きませんが、簡単に書くとこうかなあ。

陽の光の届かない世界を好み、「しあわせな」将来から逃れたいと錯綜する19歳の主人公は、自分のからだを内側からも外側からも傷つけ、貶めて、なお迷う。小説のラスト近くでは、人を愛すること、人を信じることができる自分を確認するが、何が解決されたわけでもなく、また日々が繰り返されていく。

あくまで、僕の印象で、しかも「今回の」印象ということで御了承ください。

で、僕は本編と少しずれるところで衝撃を受けました。それは、非常に説明しづらいのですが、おそらく、はてなダイアリーでは使うことが許されていない言葉*1で、3文字の似た2つの言葉で、男と女に関係する言葉で、片方は桑田佳祐がマンピーと表現していた言葉。そういう言葉が、連発される場面があるのです。僕は、花村萬月村上龍が好きなので、結構どぎついシーンも大丈夫なんですが、ちょっと、これには思わず眉をひそめました。
僕の態度は、岡本太郎が繰り返した「新しい文化が生まれるときの、旧時代的な人たちの取る態度」と全く同じかもしれない。でも、これが新しい表現なのか?こういう言葉があるから芥川賞に選ばれたの?僕には分かりません。
でもその後のシーンで、その3文字言葉は使われず、ストーリー的にもやや希望の持てる広がりを見せたので、読後感はそこまで悪くありませんでした。

それにしても、金原ひとみは、まさに宮台真司いうところの「ギャル系」だ。すると綿矢りさは「AC系」ということになるが、見た目の印象はその通りだと思う。実際に中身がどうなのか楽しみです。
ところで、受賞時の映像を見たけど、綿矢りさは、本当に「おたく受け」する顔だと思う。と思ったら、こんなのもあるのでした。

それゆけ!綿矢りさ反応(偽)フローチャートhttp://d.hatena.ne.jp/kimagure/20040117#p1

「りさタンにインストールしたい派」っていうのが凄いですね。
読んでみてから自分が何派にあたるのか考えてみます。

*1:書いたときは初心者でよくわかっていなかったのですが、はてなダイアリーキーワードへの登録が許されない言葉の意味です。