Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

Mr.Children『シフクノオト』★★★★☆

昨日は、初めの4曲しか聴いていないと書いたけど、ちゃんと聴いています。
聴きなおしたけど「空風の帰り道」からの5曲の流れもすごい。ラスト2曲の「タガタメ」「HERO」は誰もがこのアルバムのクライマックスと認めるだろうけど、言わずもがな。

昨日の繰り返しになってしまうけど、「もっと大きいはずの自分を探す」終わりなき旅を続けていた桜井和寿が、

そして僕は知ってしまった
小手先でやりくりしたって
何一つ変えられはしない
今 僕のいる場所が 望んだものと違っても
悪くはない きっと答えは一つじゃない(「Any」)

と「今僕のいる場所」を認めるようになる。
また、「愛とはつまり幻想なんだよと 言い切っちまった方が楽に慣れるかも なんてね」(「es」)と迷っていた同じ人が

「愛してる」と君が言う 口先だけだとしても
たまらなく嬉しくなるから それもまた僕にとって真実(「Any」)

と言い切ってしまえるようになる。
変化の方向がいい方向なのかどうかはわからないが、人間・桜井和寿がどんどん変わっていっている。その様子を、つぶさに見ることができる。ミスチルの音楽は、本当に自分好みだなあ、と思ってしまう。

それで、総括してみると、最初の4曲+5曲目「花言葉」と、最後の5曲が良いだけに、6、7曲目、特に6曲目の「Pink〜奇妙な夢」が残念。暗いだけでなく、演奏時間が長いこともあり、アルバムを聴く流れを止めてしまう。(それは今だけの気持ちなのかもしれないけれど。)最初と最後が派手なアルバムで、中の曲の暗さが目立ってしまうということが僕の中では時々ある。キリンジ『Fine』の6、7曲目「燐」〜「切り花」も最初のうちは受け付けなかったが、それと似ている。
ここの部分に「いつでも微笑みを」「LOVE はじめました」(ともに『It's a wonderful world』)級のものが入っていれば、個人的には最高だった。
今回ここまで書いてみて、自分はミスチルのファンなのではないかと思ってしまう。はてなダイアリーのタイトルも「LOVE はじめました」に影響を受けたような気もしてきた。