Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日本大衆文化、その力に触れた

渋谷系」という言葉を久しぶりに聞いた。
自分の趣味は、「渋谷系」なしには考えられないが、僕自身、(自分も間違った解釈をしているかもしれないから)「渋谷系」という言葉をうまく説明できない。
でも、わかることを少し書く。
渋谷系」は音楽の1ジャンルを指す言葉として語られることもあるが、それは、部分的な意味でしかない。実際にはジャンルですらない。むしろジャンルをまたがる雑食性な趣味が渋谷系という言葉に近い。
それでは何かと聞かれれば、第一義的に、「渋谷系」とは、90年代の音楽のムーヴメントを指す言葉で、その時代抜きには語れない言葉なのだと思う。"大正デモクラシー"みたいなものだ。(ものか?)
また、「渋谷」系という言葉からもわかるように、それは「場所」に依存した言葉であり、そこが渋谷でなくても、外資レコード店や一部の中古CD店という空間自体が「渋谷系」なのだ。「宇多川町以外は渋谷系に非ず」というわけではないだろう。
さらに、体系的な音楽趣味がもてはやされるような時代そのものが渋谷系だということもできる。
とすると、渋谷系は、人によって定義の異なる言葉ということが言える。(90年代当時の年齢も異なる、通うレコード店も異なれば、趣味も異なるから)
便利だが曖昧な言葉は増殖するのかもしれない。

ニートNEET)も曖昧で便利な言葉だ。今後、取り上げられる回数が増えれば、勝手に増殖していくのだろう。

(後日補足)「渋谷系」については、はてなキーワードに詳しい説明がありますので、そちらも参照してください。