Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

鉄腕DASHと投資企業

久しぶりに『鉄腕DASH』を見た。時々しか見ないのだが、見ると必ずいい番組だったと思わせる番組だ。メインのDASH村を初めとして農水産業を題材にすることが多いが、取り上げ方に愛情がある、というか、TOKIOは勿論、番組スタッフの敬意が感じられる。というと言い過ぎかもしれないが、単純に言えば、「真面目な番組」と思わせるつくりかたをしていると思う。農業生活の、暗い部分には目をつむって明るい部分ばかり取り上げるから、といわれればそれまでだが、やはりこういった自給自足の生活には憧れがあるなあ。*1
その後、『巨大マネーが東京をねらう〜オフィスビル投資の舞台裏〜』を見た。外資系の不動産投資会社セキュアード・キャピタルの動きを追いながら、東京におけるJ-REITなどの不動産ファンドの過熱状況を取材したもの。
途中、ようたを風呂に入れたりしていて抜けたが、最初と最後を見た限りでは、東京に旨みが無くなれば地方、日本に旨みが無くなれば中国、と動いていく外資系企業に、日本が荒らされていく、という印象を強く受けるようなつくりになっていた。
鉄腕DASH』の農業と、セキュアード・キャピタルのような投資企業、双方ともに職業と言う意味では同じなのだなあ、と遠い目になって、今更ながら、虚業と実業なんていう言葉を思い出してしまった。(決して後者を悪く言うつもりはありません。ただ、差が極端だという話。)
先日読んだ『地方がヘンだ!』で、1ヘクタールあたりの収入を比較した部分があった。(P84・鈴木浩・福島大学教授)

  • 水田稲作で、うまくいって1年で100俵の収穫。(1俵は60kg)生産者米価を14,000円だとして、140万円。そこから肥料代や農機具のローンを返す必要があるので、実質的には100万円以下。
  • この農地を大型店が借地するとすれば、年間500万円とか700万円。(聞いた話)

何というか、・・・・。これじゃあ勝負にならない。500万円、700万円という数字が過大に見積もられていたとして、その半分でも、「つらい農業」やるよりは「何もせずに」数百万を選んでしまうだろう。
海外ではどうやっているのだろうか?農業はあくまで大規模に、モンサント社ラウンドアップ使って、遺伝子組み換えの作物をつくっているのだろうか?日本にとって、農業が死ぬことは、日本の風景が死ぬことと同義だと思う。*2
現在、農業についての新しい基本計画が審議会で議論されているというが、現状を改善できるような計画になっていて欲しいと思います。
参考→

社説 改革先送りでは日本の農業は衰退する(1/31)

*1:自分自身に生活力がないから尚更。

*2:これに絡めて食糧自給率について書こうとも思ったが、書きたいことは以前の日記に書いてあったので、そちらに譲る。というか読んでみると、今回とほとんど同じ話が書いてある!http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20040709#shock