Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

マイケル・ジャクソンと田島貴男

今、『新ネットワーク思考』という本に夢中だ。ISBN:4140807431
まだ中盤なので、感想は後回しだが、ネットワークの基本的な性質を紹介する部分で面白い話題があったのでそれについて書くことにする。
本の冒頭で「友達の友達を辿っていけば、世界中の誰とでも6人でつながる」という「6次の隔たり」と言う考え方が紹介される。これは耳にしたことのある話だ。自分の知り合い同士に共通の知人がいるなどという経験は誰にでもある。しかし、このあとに引き合いに出される「エルデシュ数」「ベーコン数」という言葉は初耳だった。
前者は、科学者の間では有名な概念で、天才数学者エルデシュとどれだけ近い関係にあるかを誇るもので、エルデシュと共著論文を持つ人はエルデシュ数1、エルデシュの共著者と共著論文を持つ人はエルデシュ数2となる。また、そのエルデシュ数は定期的に公開されている、という公式なものだというから面白い。
後者は、共演映画を通じて、俳優ケビン・ベーコンとつながるまでの数を示す。もともとは「誰でもケビン・ベーコンとつなげてみせる」というマニアの余興(ベーコン・ゲーム)だったが、バージニア大学の学生が、プログラムを書き、自動的にベーコン数を算出するサイトを立ち上げたという。
http://www.cs.virginia.edu/oracle/

さて、長い前置きだったが、この話を知った僕は、当然日本のミュージシャンで、これをやりたくなる。ルールは、ベーコン・ゲーム同様、共演した曲をリンクとして、二人のミュージシャン*1をつなげる、というもの。
例えば、小沢健二田島貴男が直接一緒にやっていた記憶はないが、スカパラ経由でなら2リンクでつながる。

小山田圭吾なら小西康陽経由で2リンク。
スガシカオであれば、SMAP経由で2リンク(いずれも提供曲)
草野マサムネスピッツ)なら中村一義経由で2リンク

岡村靖幸なら小山田圭吾(2リンク)経由で3リンク(『96/69』に参加)
ここで例えば、ジェイク・H・コンセプションとかサポートメンバーを入れると2リンクでいけるが、そうすると面白みにかけるので、それは考えないでおこう。。
驚いたことに、マイケルジャクソンでも2リンク。

そう考えると、ジャニーズ系統は結構、いろんな人につながっている。*2また、そのほかにも、松本隆山下達郎大瀧詠一などの強力な「ハブ」と1リンクでつながっていることを考えると、ある程度長くやっているミュージシャンならば田島貴男とは、多くても4リンクくらいでつながりそうだ。
『新ネットワーク思考』では、その後、ハブについての考察を推し進めて、べき法則(金持ちはもっと金持ちに)とかパレートの法則の話が出てくる。驚いたことに、これらの法則は、ミクロの世界から森羅万象いろんなものが普遍的に持つ法則だというのだ。ドキドキする話でしょ。
少し戻るが、それじゃあ、渋谷系関連で最強の「ハブ」は誰かと言えば、それはやっぱり信藤三雄だと思います。(あれ?ルール違反か。)

*1:ネットワークの言葉を使えば、ミュージシャンを「ノード」として扱うこととなる

*2:リンク数の非常に多いノードのことを「ハブ」とか「コネクター」という。