Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

タイの水上生活者と「web2.0」

そのあと、ご当地食材での料理のシリーズで、達也と城島がタイに行くというもの。
城島が、大ナマズを取りに向かった湖には、まさに「水上」で生活している人たちがいるのだが、こういうのを見ると、彼らは、災害で家を失うことも少なくないのでは?と思ってしまう。
そこで、ふと『ウェブ進化論』の「こちら側」「あちら側」の話を思い出した。*1
彼らの生活にとって、必要なもの、というのは大概が「あちら側」=湖などの自然にあるから、「こちら側」=我が家の被害は、あまり気にならないのではないか、ということだ。
確かに、自分の家に所有する「モノ」に、大きなこだわりを持ち過ぎると、災害発生時のリスクは非常に高いものになる。我が家の「モノ」をできるだけ少なくして、自然のものを利用して暮らしていくようにすれば、災害時に「自然」そのものに大きな変化が無ければ、生活への影響は、想像するよりもずっと小さいものにとどまるのかもしれない。つまり、自分の資産を囲い込んで、「こちら側」を大事にしすぎることは、結局あまり得をしない、ということだ。
そして、「モノ」だけでなく、情報も同じだ、というのが「ウェブ進化論」の指摘することだ。情報過多の社会では、自分だけが知っている情報を増やすことは不可能なだけでなく、意味が無い。それよりも、情報を共有し、ロングテールの力を利用して新たなことをやっていこう、というのがweb2.0的な考え方だろう。*2
今回、勿論「自分が知りたい」という理由が根本にあって、オリジナル・ラヴの日本語詞についてエントリを立てたのだが、はじめての方からもいろいろ意見をいただけて、非常に嬉しかったし、ネットの強みを再確認した。「Be my maby」については、80点以上の点数が確実だろう。
こういったweb2.0的な強さは、例えば、Wikipediaでおも、はてなダイアリーキーワードでも、ある程度、多くの人のボランティア精神があってこその仕組みではあるのだが、今年は機会を見つけて、積極的にそういった仕掛けに参加していきたい。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

*1:例えば、こういったはてなダイアリーであれば、ブログのデータは、全部個人のPCで管理しているのではなく、株式会社はてなが一括管理している。『ウェブ進化論』の中では、情報の重心が「こちら側」から「あちら側」に移行していることについて、googleを例に話が展開されている。

*2:本書P120の解説はとても分かりやすかった。