- 作者: 藤原カムイ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 文庫
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自分の趣味嗜好から考えると、容易に辿り着くのではないかと考えられる漫画家だけに驚き。
タイトルどおり、聖書の世界を描いたこの本は、とにかく「絵」が素晴らしく、ノアの箱舟のシーン、バベルの塔のシーンなどは、大友克洋『AKIRA』の爆発シーンを思い出させるくらい、丁寧で細かい。また、ケルビムの登場シーンや、大男ネフィリムなど、巨大な生き物に魅力を感じるのも、絵が丁寧だからこそなのだろう。文庫本などという小さなサイズの本で読むのは申し訳ないと思ってしまう。勿論、そういった派手なシーンではなくとも、ひとつひとつの「絵」を飽きずに楽しめる作品だった。
ただし、あとがきでも書かれているように、この物語は未完。あともう少し先まで話の続きを見てみたい。(ストーリー的には聖書の内容をたどることはわかっていても)