Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

日経概観(7/29(日))

毎週一回だけ新聞をしっかり読むコーナー。

ネーチャー・ウォッチ〜熱帯生物の多様性(3)ウツボカズラ


ウツボカズラは、アリやハチをおびき寄せて穴に落として、消化液で溶かす、という食虫植物。
そういう特徴以上に、何となくモザイクをかけたくなる造形に惹かれて、無意識にシャッターを押した一枚が右。(@東山動植物園
こういうイマジネーション溢れる現実世界の動植物が、『地球の長い午後』などのSFに登場する創作生物に影響を与えているのだろう。何度見ても面白い。

ドーナツなぜ今ブーム?/ファンドが陰の仕掛け人/新規事業展開担い手に(29面・エコノ探偵団)

先日、買えなかったクリスピー・クリーム・ドーナツに代表されるドーナツブームの謎に迫る。
答えは、記事の見出しどおりなのだが、ファンドの資金提供による成功例として

  • ミッチェルアンドネス(衣料・・・知らない)
  • フラガール(映画)

などがあるという。
なお、ここで取り上げられているドーナツ関係の情報は以下の通り。

これら今後の展開を見ると、首都圏だけが別の国みたいだ。
仙台市民としては、ミスター・ドーナツを愛します。相武紗季CMしているし

半歩遅れの読書術・田中優子(24面:読書)

社会学の講義で、同僚に好きな文学作品について語ってもらうという取り組みをしたという話。
ここで特出しして取り上げられた本が興味深い

ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹 (ハヤカワepi文庫)

ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹 (ハヤカワepi文庫)

13歳から17歳のすべて年子の美人姉妹は、何故次々に自殺したのか? 古き良きアメリカの面影が残るミドルアメリカンの穏やかな日常を背景に青春の驚異と絶望を斬新な手法で描く、美しく、不思議で、胸を打つ物語。

この本を原作とした映画『ヴァージン・スーサイズ』は、ソフィア・コッポラの長編第一作。

ヴァージン・スーサイズ [DVD]

ヴァージン・スーサイズ [DVD]

サントラもヒット曲が満載。

ヴァージン・スーサイズ オリジナル・サウンドトラック

ヴァージン・スーサイズ オリジナル・サウンドトラック

田中優子の言葉をひくと「70年代アメリカの徹底したルポルタージュ」とのことのようだ。ツタヤにあるのなら、映画を見てみるのが一番か?

『ゴーレム100』、『ノルゲ』(24面:読書)

ゴーレム 100 (未来の文学)

ゴーレム 100 (未来の文学)

ノルゲ Norge

ノルゲ Norge

  • 名前は「かずみ」と読む。仙台在住作家ということで、瀬名秀明とともに、仙台の書店ではよく名前を見かける作家。地味っぽくて手に取りにくいが一冊は読んでみたいなあ。

社説 低炭素社会に向け都市構造を集約型に(2面)

メモのため、長く引用。

 東京都は都内の大規模事業所に二酸化炭素(CO2)の排出削減を義務づけ、独自に排出権取引制度を創設する方針を打ち出した。政府が導入に消極的な排出上限の設定によるキャップ&トレード型の市場活用策を、都が率先して導入する考えだ。削減義務を負わない中小企業には省エネ対策を金融面から支援し、大規模事業所が中小企業の削減分を購入できる仕組みもつくる。

 2020年までに都内の温暖化ガス排出量を2000年比で25%減らす目標を掲げ、08年度にも条例を整える。大規模新築ビルには一定の水準以上の省エネ性能を要求し、企業や家庭の省エネを促すために減免と課税の両面で独自の税制導入も検討する方針だ。なおあいまいな部分もあるが、日本の総排出量の5%を占める東京都が意欲的な方針を打ち出したことは評価できる。

日本全体に率先して東京が始める、というのは、勿論、石原流のポーズ(かっこつけ)の部分もあると思うが、こういう点は、素直に評価できる。
ただし、社説は、「公共交通網の再整備を」ということで結ばれているものの、こういう点は、やや疑問。

県庁所在市のうち岡山市長崎市など路面電車が残っている都市は、車を優先して電車を廃止した都市と比べ人口当たりの運輸旅客部門の排出量が1割強少ない。

路面電車を廃止しなかった(導入した)から排出量が少なくなったのではなく、排出量が少ない(車両交通が少ない)都市の方が路面電車を廃止しなくてもよかった、という説明も可能であるような気がする。
感覚的には、路面電車などの新規インフラ整備は次善の策で、あくまで立地規制、乗り入れ規制などの都市計画や交通政策がベースになるような気がする。目新しいものを導入したらすべてがよくなるというのは幻想だろう。

温暖化対策は未来志向で/豊かさの費用 自覚を(経済論壇から・松井彰彦:23面)

(上に関連して)記事の中で、未来志向の環境ビジネスとして、「二酸化炭素をエネルギー源として、酸素を出す自動車」構想をトヨタが打ち出していると知り驚いた。そんなバカな。