週に一度、自分の意識を現代日本の社会問題にチューニングするコーナー。
温暖化でクマゼミ北上?(35面・サイエンス)
- 大阪では1960年代から80年代の20年間でクマゼミが急増
- 今は名古屋でもかなり増えている
- 東京の大田区などでも生息が確認されている
- 生息の北限は吹く意見から石川県へと北上している
- ただし、移動能力が低く、卵から成虫まで8年を要することから急速な北上はないはず
- 都市部での温暖化は事実(東京や大阪では最近50年間で約1.5度の上昇)だが、それがクマゼミ北上の原因になっているかは、証明されていない
クマゼミというのは「シャアシャアシャア・・・」と鳴くセミとされている。以前、ようたが「セミがショリショリ鳴いている」と言ったという話を書いたが、実は、この「ショリショリゼミ」は岐阜ではよく聞いたが、仙台では全く聞かなかったので、どうも、これがクマゼミらしい。
なお、クマゼミは、枯れ枝と間違えて光ファイバーの引込み線に産卵管をさして卵を産もうとするために、光ファイバーの断線から通信障害が起きる被害が相次いでいるという。
デジタルとアナログの融合・・・?
「かぐや」月誕生の謎に迫る/マグマの海・コア存在証拠を探す(35面・サイエンス)
JAXAが“日本初の本格的な月探査衛星”と銘打つ「セレーネ」(愛称・かぐや)が9/13の予定で打ち上げられるという。
今年から来年にかけて、日本のほかに、中国、インド、米国も打ち上げを予定するなど月探査ラッシュとのこと。(ロシア、イタリア、英国、ドイツも計画中)
プラネテスの漫画を読み、DVDを見てから、ややかぶれているので、少し気になる。
ただ、もう21世紀だし、月なんてすぐ近くなんだから、有人探査で行ってほしいなあ、というのが、素人的な望み。
ケーブルテレビなぜ普及?(33面・ファミリー経済「エコノ探偵団」)
ケーブルテレビが増えてきている理由は以下の二つ
- 2011年のデジタル化対応のため
- 賃貸住宅の競争が後押し
後者がポイント。すぐに埋まらない中古の賃貸住宅の物件価値を高めるために、業者がこぞって導入しているとのこと。以下に示すよう、不動産業の窮状が背景にある。
- 首都圏による集合住宅の賃貸物件成約件数は6月まで9ヶ月連続で前年同月を割り込んでいる。(新築マンションだけは前年比プラス)
- 空室は全国的に増えている。
でもって、これまで少なかった賃貸が、なぜ競争が激化するほど増えているのかといえば、不動産ファンドの登場で、賃貸市場が拡大しているということがある。
不動産ファンドは投資利回りを安定して確保するため、投資物件がオートロックやバス・トイレ別など最近の入居者の希望を取り入れているかどうかを重視しており、CATVの導入もその一環だ。
(中略)
今後は賃料の引き下げや敷金・礼金の抑制なども必要になるでしょう
ケーブルテレビの話から外れるが、結論としては、地震などによる災害リスクを考えると、住居購入のメリットは、どんどん少なくなっている、ということがいえるのかもしれない。
本日の朝刊一面「国交省、中古市場整備で支援策」と合わせれば、選択肢が広がる分、住宅は全体的に価格が下がっていくということか?(質の高い新築住宅は、これまで以上に高くなるのかもしれないが)
第3回日経環境シンポジウム「ヒートポンプ技術が切り開く地球温暖化防止」(37-8面・広告)
いわゆるエコキュートが、CO2排出削減に非常に効果がある、ということ。
明るい話題ですごくよい記事。パネリストには眞鍋かをりも。
上の話と絡めてだが、最近の賃貸は、エコキュート使用のオール電化なんてのも増えているの?
食料自給率、40%割る(32面・視点「ニュース入門」)
特集のまとめ方は以下のとおり
- ステップ1・そもそもは:13年ぶり低水準
- ステップ2・どうして:食の欧米化響く
- ステップ3・これからは:即効策に乏しく
ステップ3については、政府が9月に自給率向上の総合対策をまとめるが、
- 国民の食生活の劇的な変化は期待できない
- 即効性のある対策は見当たらない
- そもそも現在輸入している農作物をすべて国内で生産しようとすれば、現在の農地面積の約2.5倍が必要
ということで、食料確保のためには、国内の生産拡大とともに、海外からの安定的な食料調達が大切*1という話になる。で、次のニュースに続く。
日・ASEAN 自由貿易戦略弾み/経済連携協定 締結で合意(3面・経済金融)
- 日本は、輸入額(品目数)の約9割の関税の即時撤廃を提案
- すでに締結済みの韓国はの即時撤廃は全体の約6割
- 中国は、すべて段階的な撤廃
ということで、日本が、若干リードしている模様。
ただし弱点は、コメ、乳製品、牛肉などの農産品を関税撤廃の対象外としていること。単なる農業保護だけでなく、国際競争力の向上、というところまで行かなければ、上の話題にあった、食糧自給率の向上と、海外からの安定的な食料調達という二つは達成することができない。じゃあ、どうするのか、ということは、ちょっと分からないのだが。
〜〜〜
それにしても、32面記事の「国内生産だけで食事をまかなうと」のメニューは刺激的
さらに、今回の基本計画の策定にあわせて、食料自給率目標が達成された場合の農地面積、農業技術水準などの下では、仮に食料の輸入がなくなったとしても、現在の食生活からは大きく変わりますが、いも類への生産転換などにより、国内農業だけで1 人1 日当たり2,020kcal と昭和20 年代後半の水準のカロリー供給が可能と試算しています。(7ページ)
⇒日本人の食料について考える(農林水産省)PDFファイル
で、そのメニューは以下のとおり。(日経新聞記事や上記PDFファイルではイラスト付で紹介)
- 朝:米飯、粉吹きいも、ぬかづけ
- 昼:焼きいも2本、ふかしいも、果物(りんご)
- 夜:米飯、焼きいも1本、焼き魚1切
以下のメニューは毎日は食べられない
- うどん(二日に一杯)
- 味噌汁(二日に一杯)
- 納豆(3日に2パック)
- 牛乳(6日にコップ一杯)
- たまご(7日に一個)
- 魚肉(9日に一食)
「いも類への生産転換」をうたうだけあって「いも」が多い!!!話の中でしか知らないが配給制度を思い起こさせる。
上記は農林水産省の試算だが、実際にそういう事態(どういう事態?)が生じた場合、国内の地域格差が出る可能性は十分ありうる。そういう意味では、東北は、もしかしたらもう少しいいご飯が食べられるのかも。