Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

地球温暖化進行中・・・白くま危うし

さて、今月半ばの北極海のニュースを聞いて、未来への漠然とした不安が、さらに大きなものになった。

北極の氷が最小面積記録を更新中

北極の氷の面積が2005年の最小面積記録を8/15のデータで更新してしまったというのだ。氷が一番少なくなるのは毎年9月下旬であるため、このままだと、2005年の記録を2割程度下回ることになる。これは、温暖化の予測データで、2040年頃に起きるとされてきた値だという。(内容は以下に引用するNHK解説委員室ブログから*1
こういう破滅的なシナリオは、以前は学習研究社が誇る超科学雑誌『ムー』でしか読めなかったのに・・・。
さて、南極は・・・?

Q2:南極はどうなんですか?
A:南極も上から見れば、北極と同じように氷で覆われている。
ところが、横から見ると・・・南極は大陸の上に数千メートルの厚さに雪と氷が積み重なり、安定していて簡単には解けない。
一方、北極は厚さ2mから3mの氷が浮いているだけ。
厚みが南極の千分の一。薄く「はかない」もの。
氷が溶けることで、氷ができにくくなることが日本の研究などで明らかになってきた。

テレビで見た解説では、南極の氷は雪が降ってできたものだが、北極の氷は海が凍ってできたものという比較をしていた。その厚みは、「石鹸」に対して「シャボン玉」程度だというから、北極の氷は本当に「はかない」ものなのだ。
こういった北極の氷の変化は、戻らないループ(負のフィードバック)にはまり、温暖化を加速することになる。

  1. 氷が解ける
  2. 白い海が青い海になり、熱が吸収されやすくなる
  3. これまで動きの少なかった氷の下の海が、激しく動くようになり、外部から熱を運び、さらに氷を解かす

AKIRAではないが、「もう始まっている、もう止まらない」というところまで来てしまっているのだ。

北極海の資源バトル

こういった絶望的なニュースと前後して、以下のようなニュースを聞くなんて「なんて素晴らしい世界」と嘆かずにはいられない。

北極海に眠る豊富な資源をめぐって、各国の争奪戦が加熱している。ロシアが今月初めに海底調査隊を派遣したのに続き、カナダは10日、北極海域に新たに2カ所の軍事施設を建設すると発表した。米国も調査船を派遣、デンマークも12日、調査チームを送る予定だ。地球温暖化で氷が縮小していることや、資源開発の権利を主張するための国連機関への資料提出期限が迫っていることなどが争奪戦に拍車をかけているとみられる。
(中略)
3日間にわたり北部を視察していたハーパー首相は最終日の10日、コーンウォリス島を訪れた際、この建設計画を明らかにした。記者団に「北極の主権を守るもっとも大事な原則は『利用しろ、さもなければ失う』ということだ。これで、北極海でのカナダの存在を示すことになった」と述べた。

カナダのハーパー首相の言い分は間違っていないと思う。

誰の言ってることも まちがっちゃいない
誰が正しいってわけでもない/仕方ないことだ 否定はできない
でもそれで戦争が始まろうとしている
たぶん大人になる過程を経るうちに/何かが鈍くなってしまうんだろう
成長したいとか 立派になりたいとか/そう思ってるうちに忘れてしまう感覚がある
私もそれを忘れた一人だったんだろ?
ねェ アルバート
(『プラネテス』(4):上のエントリ参照)

でもさあ、やっぱり、何だか恥ずかしいことだと思う。
優先順位的に考えれば、資源争奪戦よりも地球規模での環境対策、そしてそれ以上に火急を告げる北極海自体の環境対策が必要に違いない。そして、各国の環境対策の効果如何で資源争奪戦の割り振りを決めよう、というくらいの提案があってもいいのではないか?21世紀に入って、地球温暖化問題がこれだけ深刻化しているにしては、あまりにも旧時代的なニュースに驚いてしまった。何かにつけて使う言葉「人類の叡智」って何?
ドイツで「クヌート」が人気者になったように、そして、日本でも古くから愛されるアイスに「白くま」という名前がつけられているように、どこの国でも人気の「ホッキョクグマ」。地球温暖化などといわずに、彼らの住処を守る、ということだけを考えても、北極の環境を考えることは全世界的にアピールできる好材料だと思う。
「クマたちは、氷に頼って生きています。その氷が解けているのです」

で、自分は

  • 仙台ではクーラーはつけません。
  • できるかぎり、車を使わずに買い物するように心がけています。
  • 貧乏くさいですが、500mlペットボトルは、洗ってリユースしています。

と、書き上げてみようと思ったが、特に何もできていないなあ・・・。
クマのため、クマのため・・・と思って明日からがんばります。

*1:世の中のニュースの不明な部分をわかりやすく説明してくれる超オススメブログ